こんにちは~♪ ドイツのデュッセルドルフでパン教室を開いています。パン好き、粉好きのmilkiekoと申します。ドイツの暮らしや食材、日ごろ感じる小さな私の想いをご紹介しています。


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24.太陽の手

二週間の冬休みが終わって、今週からパンの販売とお教室が再開しました。このお休みの期間に、あれもやりたい、これもやりたいと思いながら、結局その三分の一も実行できず、体にお肉はつくばかり…(笑)。そんな私も久しぶりに皆さんと一緒にキッチンで過ごすと、ダラケタ心に気合が入り、なんだかとっても緊張~。おかげさまで初心にかえり再活動しています。
ところで人間の手の温度は、人それぞれ本当に違うんですね。これはお教室を初めてからの大発見でした。お教室ではいつも同じ分量の材料で、同時に粉を捏ね始めますが、手の温かい方は、なかなか生地がひと塊になりません。手粉を加えながらやっとやりやすい生地のかたさになったなぁ~と思うと、またすぐに生地がダレてきます。手の温度が高いために、生地内の温度が急激に上がってしまうからなんです。
でも実はこの温かい手の持ち主こそパン職人に向いていて、フランスではこうした温かい手は「太陽の手」と称えられて、神様から頂いた特別な贈り物と考えています。というのも、たいていの人は体温より低い手の温度ですが、生地への熱の伝導について考えると、体温以上の温度で粉を捏ねることによって、パン生地を理想の発酵へと導くことができるからだそうです。このことは太陽の手をもったパン職人の主人公が大活躍する「焼き立て!!ジャぱん」というマンガの中で紹介されています。
さてお教室の中ではお二人のうちのどちらかが温かい手をしていることが多いのですが、中にはお刺身を引く時に湯気がでる、という本物の太陽の手を持つ方もいらっしゃいました!! そこで手の温かい方には、最初から水分の量を減らし、様子をみるようにしています。そして途中で生地が緩んできたら、何度か台の上でバッシと叩いてもらいます。実は太陽の手には程遠い冷たい手の私はもっぱら捏ね派。捏ねている間にあまり叩くことはしません。これは叩きすぎると生地が傷むという理由の他に、私は捏ねている途中に生地がダレるということが殆どないからです。しかし生地は捏ねることにより生地内の温度が上がり、叩くことにより下がるという原理を考えると、緩んだ生地を叩いて生地内の温度を下げるというのは、とても理に適っています。
よく「本の通りにパンを作ったら上手くできなかった」という言葉を耳にしますが、パン作りはケーキを焼くときとは違い、計量にはあまり気を使いません。むしろレシピの分量通りに行うよりも「生地は耳たぶのかたさ」を念頭に材料を混ぜていく、ある程度のいい加減さ(笑)が大切なように感じています。
人間には個性という様々な違いがあるように、人の手のぬくもりもまたそれぞれ。今年はパン作りを通してどんな新発見に出会えるのかしら…? 今からわくわく楽しみにしているところです。
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タイトルとは全く関係がありません(笑)。今年は戌年なので、我が家の愛犬みるくの登場です。

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by milkieko2 | 2006-01-14 02:02 | 24.太陽の手