85.クリスマスマルクト・2007年
2007年 12月 17日
ここの目玉はなんと言ってもここでしか食べることのできない「コロッケ」です。ひき肉またはハム・チーズの具のどちらかが選べますが、いずれもじゃがいもの生地に具を包んで揚げてあります。具の中にはゆで卵とレーズンも入っており、付け合せにはキャベツのザワークラフト、またコロッケの上面にはトマトソースがたっぷりとかかっています。
アツアツのおいしさはさることながら、珍しさも手伝って、お店の前は行列ができるほど。一皿5ユーロとお値段も高めですが、コロッケは食べ応えがあり、一度は食べてみる価値があるかも…。
また、これまたお初のお味だったのが、鹿のお肉のソーセージです。普段のWrustと呼ばれる豚肉のソーセージに比べて太くて短い形に、「これ何?」とお店の人に尋ねると、後ろの壁に掲げられた鹿の頭の人形を指差されて、「へぇ~」となんだか納得。炒めるというよりは少量の油で揚げてある感じですが、あっさりとしていて臭みのない食べやすいソーセージに仕上がっています。
それから寒い時に温まるのは何といってもスープでしょう。ソーセージが入った緑豆やレンズ豆のスープは定番ですが、グラッシュスープもおいしいですね。
そして仕上げは薪釜で焼いたパン屋さんのFlammkuchen(フランス風ピザ)です。こちらはデュッセルドルフのマルクトでも毎年、登場する薪釜のパン屋さんと同様、薄い生地に少し塩気のきいたベーコンと玉ねぎを載せて、パリッと焼いたもの。トマト味のピザとは違ったさっぱりしたお味が特徴です。
またライ麦、ディンケル、小麦を混ぜて焼いたドイツの代表的なパン、ミッシュブロートをお土産に買うと、まだホカホカと温かくて、冷え切った体にはちょうど良い湯たんぽのようでした。
さてドイツのクリスマスマルクトは24日にはすでに店じまいが終わって、お店も撤去されてしまいます。つまりクリスマス前だけの大きな特別なイベントです。そんな市場を訪れていると、「あ~、もうすぐクリスマスだなぁ…」と感慨もひとしおなのですが、イブが誕生日の私は、このマルクトが終わると、また一つ歳をとるワケで、クリスマスの曲や賑わう街の雰囲気に、なんだか妙に焦ってしまう、そんな複雑な時期でもあるのでした(笑)。
クッキー屋さんは多くみかけますが、こんなかわいいオーナメント用クッキーも売っていました。