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こんにちは~♪ ドイツのデュッセルドルフでパン教室を開いています。パン好き、粉好きのmilkiekoと申します。ドイツの暮らしや食材、日ごろ感じる小さな私の想いをご紹介しています。


by milkieko2

カテゴリ:19.プレッツェル( 1 )

e0073947_8522630.jpgドイツの代表的なパンの一つで八の字型をした形が日本でもお馴染みのプレッツェル。ドイツではLaugenbretzel(ラオゲンプレッツェル)としてパンやさんはもちろん、駅や街角のスタンドでも気軽に買って食べることができます。このプレッツェルの形は、実は中世の時代から何百年もの間、ドイツのあらゆる街のパン職人組合の紋章だったとか。その名残りからでしょうか。今でもパンやさんの看板にはこの形を模ったイラストやオブジェを多く見かけます。
e0073947_8532021.jpgさてプレッツェルのことを調べているうちに、とても興味深い昔話に出会いました。ある日、評判のパン職人フリーダーが王様の怒りをかって、三日以内に「太陽の光を通す三つの穴を持つパン」を作るよう命じられました。約束が守れなかったら死刑です。必死になって何か良いアイデアはないものか、と考えていたところ、かわいい奥さんが一緒に考えながら腕組をしていました。その姿を見て彼はプレッツェルの形を思いついたのです。そして釜に入れて焼こうと台に生地を並べていた時、猫が釜の熱さにびっくりしてその台をひっくり返し、パン生地は机の下に置いてあった桶の中のラオゲン液に落ちてしまいました。慌てた二人でしたがもう約束の期日が目前に迫っています。そこでそのまま焼き上げてみたところ、とっても美味しいプレッツェルができあがったのです。めでたし。めでたし。(リンデ・プレッツェルのお話より
ちなみにこの桶の中のラオゲン液とは苛性ソーダ NaOHのことで、プレッツェルの表面がかたくてこげ茶色に仕上がるのは、ラオゲン液に浸してから焼きあげるという工程にその秘密があります。そして通常、一般家庭では苛性ソーダは入手できませんので、家庭で作る場合にはベーキングソーダこと重曹(Natoron)で代用します。
そこで私のお気に入りの作り方ですが、生地を成形した後に表面を固くするために、冷凍庫で20分休ませた後、沸騰した重曹液に30秒間浸して、余熱なしのオーブンに入れて焼き上げるもの。すると皮はパリッ、中味はふっくらの食感に、プレッツェルの独特の香りと粗塩の塩気がきいたとってもおいしいお味に仕上がります。
またアメリカでは焼き立てプレッツェルに溶かしバターをつけて食べるソフトプレッツェルが人気とか。そんな柔らかな食感も良いかな?と、普通にパンを焼いているように、冷凍庫には入れずに室温でゆっくりと発酵させてから、あらかじめ設定温度に温めておいたオーブンに入れて焼いてみたところ、こちらはしっとりとやわらかなソフトプレッツェルができあがりました。ただしこの方法では、焼き立ての食感が物足りず、翌日にならないとしっとりとしないのです。ですのですぐにアツアツをお召し上がりになりたい場合には、やっぱり生地を冷やしてから、冷たいオーブンへ入れることをお勧めいたします。何と言っても塩味のきいた焼き立てのプレッツェルにビールというのがもっともおいしい食べ方の定番ですからね。
最後に上手な八の字型を作るコツは真ん中の5センチくらいを太めに、残りの両端は細く伸ばして40cm以上のひも状にすること。そして一度ひねってから下に下ろす。ここでは焼き上がった時にプレッツエルの特徴である三つの穴が消えないように、細く細く伸ばすことが大きなポイントです。また表面をきちんとしたこげ茶色に仕上げるためには、必ず沸騰した状態の重曹水に浸すこと。これで色付け、風味付け、もちもちとした食感のプレッツェルの、さぁ、できあがりです。
いつものパン作りにちょっと飽きたら、手作りプレッツェルはいかがでしょう? 
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by milkieko2 | 2005-12-08 09:15 | 19.プレッツェル