こんにちは~♪ ドイツのデュッセルドルフでパン教室を開いています。パン好き、粉好きのmilkiekoと申します。ドイツの暮らしや食材、日ごろ感じる小さな私の想いをご紹介しています。


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37.羽根の力

e0073947_4184417.jpgこの羽根、なんだと思います? 不思議な形をしていますよね。ドイツで電動の泡だて器を買うと、たいていはもれなくついてきます。実はこれ、パン生地を捏ねる時に使える羽根なんです。いえいえ、捏ねていると言うよりは、羽根の周りに生地がくっついて、ぐるぐると回っている感じ。はじめはボウルの中の材料がバラバラとまとまりのない状態ですが、時々、左手で手伝ってあげながら、粉と水分がしっかり混ざりあってくると、2、3分後には生地がつるんとしてくるから何とも不思議。そして焼き上がったパンがこれまたおいしいのですから、これはもう優れもの!と太鼓判を押しちゃいましょう(笑)。
使い始めたきっかけは、お教室の時間内でなんとかドイツのパンを作れないか、と考えて購入した「Brot Einfach selber backen(直訳すると、パン 簡単に自分で焼く)」という本。ここでは生地を捏ねるのは電動ミキサーかフードプロセッサーを使いましょう、と勧めているのです。実はドイツのパン作りは時間がかかるのが一般的。最初に分量の3分の1くらいの粉とイーストを混ぜて少し捏ね、30分から長い時は一晩かけて予備発酵させ、その後、残りの粉と材料を加えてさらによく捏ねて1時間の一次発酵に入ります。それからベンチタイム、成形、二次発酵と約1時間ののち、焼成にまた45分から1時間かける、といった具合。本格的パン作りはとにかく長い時間を必要とするのです。これもパンの風味を増すため、また日持ちさせるため、ときちんとした理由を踏まえた昔ながらの製法なのですが、やはりお手軽に手早くおいしいパンができたら…そう願うのは万国共通のようです。
そして以前「手捏ねの意」で堂々と手捏ね宣言をしている私としては、なんとなく機械を使って捏ねるということに抵抗があったことも事実でした。そんな時、お教室でライ麦パンを羽根で作ったKさんが、その手軽さをとっても気に入ってくださって、次のイングリッシュマィンを作る当日に、手捏ねではなく羽根を使いた~いとおっしゃったのです。だってこの羽根を使えば、わずか3、4分で汗をかくこともなく汚れることもなく、15分間の粉との格闘をせずに捏ねを終了できるのですから、このお手軽さは見逃せません(笑)。そこで私がイングリッシュマフィンは手捏ねでしか焼いたことがないことをご了解の上、この日は羽根を使って捏ねて焼いてみたところ…なんと、なんと、なんとも…お恥ずかしながら、思った以上にとっても満足のいく上等な仕上がりとなってしまったのです!! 目からウロコとはまさにこういうことを言うのでしょうか。
それからは私もついついおもしろくって、自分のレシピの中から、ピタパン、食パン、ベーコンエピ、ピザ、肉まんなど、数種類のパンを羽根で捏ねて焼いてみました。すると実際に、副材料を使わないリーンな生地の場合には、この羽根を使用したほうが失敗がないように感じるのです。と言うのも、生地を膨らませてくれるお砂糖や伸縮効果のあるバターが入らない生地は、捏ねることが生地の断面や食感に、直接、関わってきます。つまりはごまかせないんです。特にリーンな生地で作る食パンは、生地の目がつまってしまう違和感とかたくなりやすいことに、「食パン作りは難しい。」というのが本音でした。それがこの羽根に頼ってからは、お気軽に食パン作りを楽しめるように変わってきたのです。
とは言え、自称・手捏ね派の私はやっぱり手捏ねが好き♪ ですからこれからも卵やバターの力を借りて、注文販売や日本の定番パンを作る時は手で捏ねま~す! と再び宣言しちゃいますが、それに付け加えて、羽根を使った手軽においしいパン作りにも挑戦していきま~す! と付則を加えさせていただきます。
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羽根使用の小型食パン。トップにバターをのせて焼いたので、バターの風味がとっても豊かです。

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by milkieko2 | 2006-05-11 04:39 | 37.羽根の力