こんにちは~♪ ドイツのデュッセルドルフでパン教室を開いています。パン好き、粉好きのmilkiekoと申します。ドイツの暮らしや食材、日ごろ感じる小さな私の想いをご紹介しています。


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カテゴリ:53.玉ねぎのケーキと発酵ワイン( 1 )

ドイツの代表的な家庭料理の一つ、「Zwiebelkuchen(ツビーベルクーヘン)=玉ねぎのケーキ」は今が旬の時。9月初旬から10月下旬にかけて、ぶどうの収穫期となるこの時期に、ドイツのお店にお目見えする「Federweißer(フェーダーバァイザー)」という発酵ワインを飲みながら、Zwiebelkuchenを食べる…これは伝統ある定番の組み合わせと言われています。

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e0073947_4313148.jpgこのZwiebelkuchenは、kuchen(クーヘン)=ケーキと名前がついているものの、生地はイーストを加えて発酵させてから焼くので、食感はやっぱりパンを薄くしたようなもの。たくさんの玉ねぎをしんなりとするまでじっくりと炒め、サワークリームと卵を混ぜ合わせて、型にしいた生地の上に流し、さらにベーコンを散らして、160度のオーブンで一時間ほどかけて焼き上げます。そう。生地の中味はキッシュと同じ。それでもパイ生地で作る軽めのキッシュに比べると、こちらは食事の一品ともなる食べ応えのあるボリューム感です。

e0073947_2284714.jpgそしてレシピの中に必ず登場してくるのが、クミンまたはクミンシードと呼ばれる香辛料です。これは濃いめの黄色い粉末で、カレー特有の香りと辛味をもち、インド料理には欠かせない重要なスパイスのひとつ。ドイツではフランス語に近い呼び方でKümmel(キュンメル)と呼ばれています。
これを通常は玉ねぎを加えた生地の中に加えるのですが…。う~ん。これがどうも苦手~(泣)。生地作りをしている最中には、それほど強い香りは感じられないのですが、できあがったZwiebelkuchenを一口、食べると、クミンの独特の香りがとても刺激的過ぎて、我が家では評判が全く良くありません。なので当初のレシピから、クミンが徐々に減っていき、今ではすっかり姿を消して、あえてクミンは加えないようになってしまいました(笑)。

一方、Zwiebelkuchenの相方であるFederweißerは、収穫したばかりのぶどうを発酵させて、ワインを作る初期の段階で飲んでしまうというもの。つまりこのワインは発酵を始めたばかりで、ずっと発酵を続けているような状態ですから、ビンの中でぶどうジュースがいつもシュワシュワと活動している様子がよくわかります。

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そこでビンは密封されておらず、立てて保管しておかなければならないのですが、日ごろは、スーパーでビンのものを買う際には、レジの台の上に横に並べて置くことが鉄則にもかかわらず、このFederweißerの場合は、知らずに横に置いてしまうものなら、さぁ大変。ワインが簡単にこぼれてしまって、あれぇ~、もったいない~ なんてことになりかねません(笑)。

そしてこのFederweißerは乳酸菌、ビタミンB1、B2が多く含まれているため、腸の働きを助ける作用があり、それにZwiebelkuchenの玉ねぎの整腸効果が加わってさらにお腹の調子はすっきりです! 特にFederweißerは甘くてジュースのような感覚で飲めるため、ついつい飲み過ぎてしまいがちですが、Zwiebelkuchenのようなボリュームのある食べ物との組み合わせは、実は飲み過ぎ防止にも役立っているとのことなのです。

e0073947_4294250.jpgさて余談ですが、今年はFederweißerを手にした時に、このシュワシュワがすでに酵母エキスになっているはず!…と確信した私は、このFederweißerを使って天然酵母パンを焼いてみました。
通常、天然酵母パンは、果物などから酵母エキスを作る作業から始まりますが、Federweißerはそのものがすでに酵母エキスの状態となっていますので、第二工程の酵母種作りから始められるというわけ。簡単に天然酵母パンを焼いてみたいと思われる方に、このFederweißerの酵母エキスはオススメですよ~♪ そして焼き上がったパンは独特の風味が漂う大人の味に焼き上がりました。

短い秋のひと時、ZwiebelkuchenとFederweißerを楽しんだ後は、急速に秋が深まっていくようで、ちょっとうら寂しさを感じたりもしますが、これから迎える暗くて長い冬を元気に明るく過ごすために、パン作りにも一層、力が入りそうです。
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by milkieko2 | 2006-10-23 05:19 | 53.玉ねぎのケーキと発酵ワイン