こんにちは~♪ ドイツのデュッセルドルフでパン教室を開いています。パン好き、粉好きのmilkiekoと申します。ドイツの暮らしや食材、日ごろ感じる小さな私の想いをご紹介しています。


by milkieko2

カテゴリ:66.あとがき・クロワッサン( 1 )

またまたしつこくクロワッサンのお話を…最終回です。
突然ですが、クロワッサンの歴史ってご存知ですか?

原型となるこのパンが作られたのは1683年のオーストリアはウィーンでのこと。実に今から324年も前のお話です(驚)。
トルコ軍の大軍にウィーンの街が包囲され、まさに攻め入られようとしていたその時、トンネルを掘り進めていた敵軍の行動に気がついたのが、深夜、地下のパン工場で働いていたパン職人たちでした。これがきっかけでオーストリア軍は逆転勝利。彼らの功績を称えた皇帝が、ウィーンのパン職人にいくつかの特権を与え、それに対して感謝と喜びの意味を込めて作られたプディングが三日月の形をしていて、これが現在のクロワッサンの前身といわれているのです。この三日月はトルコ軍の旗印。つまり三日月=トルコ軍を食べる、という意味が込められていたんですって。

それから約100年後にマリー・アントワネットが、フランス王・ルイ十六世に嫁ぐ際、クロワッサンもフランスに持ち込まれました。現在のような油脂を折り込んだサクサクタイプのクロワッサンが生まれたのは1920年のことだそうです。
長い歴史の中で、フランスのパン職人さんたちは、絶えず試行錯誤を繰り返して、おいしいクロワッサンにたどり着いたんですね。

このお話は日本でパン教室に通われ、パンもお菓子もすでに上級者の腕前をもつAさんに教えて頂きました。(ありがとうございました~♪)

こういうお話を聞くと、なんだかとってもロマンを感じませんか? クロワッサンに限ったことではありませんが、世界の歴史はパンの歴史でもあるのです。先人たちとともに歩み、今なお現代に息づいているパン。昔ながらの手法、伝統をそのまま継承しながらも、時代の流れの中で進化し、たえず人々の暮らしの中に存在し続ける…。そしてどこのパン屋さんにもそれなりのパン作りに対するこだわりがあるはずです。特にクロワッサン作りは使う食材や配合、工程や焼成の仕方によって、かなりお味に違いがでてくるとのこと。それがクロワッサンの味比べの興味深いところとなるわけなのですが…。

そんな由緒あるパリのクロワッサンを味わってしまったら、毎日、毎日、せっせと家で作っていた私のクロワッサンなんて、ほぇ~って感じで、本当にお恥ずかしい限り…(笑)。もちろん同じものを再現するなんて、それは到底、無理なお話ですけれど、せめてもうちょっとは近づきたい! そう意欲に燃えたのも事実でした。

そこで私も早速、パリで買ってきたバターと小麦粉でクロワッサンを作ってみたところ、新たな発見が確かにありました! それはドイツのバターを折り込んで焼いたクロワッサンは、焼成中にオーブンの中で、生地からバターがかなり溶け出す様子が見られるのですが、フランスのバターと小麦粉を使った場合には、バターが溶けだすことが全くありませんでした。つまり生地の中にバターの旨みがそのまま凝縮されているんですね。このへんの食材のもつ力が、味の違いに影響しているように強く感じました。なんだか限りなく奥の深いクロワッサン作りの、今は入り口付近に佇んでいるような気がします(笑)。

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それにしてもクロワッサンのお話…。ずいぶん長くなってしまいました(汗)。
私にとっておいしいクロワッサンは何故か魔法を持っているみたいです。だって一口食べるとそれだけでとっても幸せを感じるんですもの~♪ この恋心…まだまだ当分の間、冷めそうにありません。

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~デュッセルドルフ近郊にお住まいの方へ~
写真のクロワッサンは、AltstadtのMarkt内にあるドイツパンのお店で購入した「ミニクロワッサン」(0.35cent)です。ここは以前、ベルギーからドイツに移られて、毎日おいしいクロワッサンを食べていた幸せなTさんが、大いに嘆いたドイツのクロワッサンの中で、唯一、ギリギリの合格点をつけたお店です。このミニクロワッサンはとってもサクサクしていて、確かにドイツのお店で今まで食べたクロワッサンの中では一番、おいしいと思いました。 夕方になると売切れの可能性もありますので、早めに街へお出かけになった時には、ちょっと試しに寄ってみてください。大きな形のバタークロワッサンはドイツのお味ですから、オススメはミニクロワッサンです。
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by milkieko2 | 2007-03-12 08:28 | 66.あとがき・クロワッサン