こんにちは~♪ ドイツのデュッセルドルフでパン教室を開いています。パン好き、粉好きのmilkiekoと申します。ドイツの暮らしや食材、日ごろ感じる小さな私の想いをご紹介しています。


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79.Mirabelle(ミラベル)

かわいい名前でしょう。ミラベルって。これ、すものの一種なんですね。黄緑色に近い黄色の直系2cmくらいの丸い形をしていて、アプリコットよりも小ぶり。食べるとコロンと種が外れて、甘酸っぱい香りがお口の中に広がるクセになるお味なんです。

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最初の出会いはミラベルのジャムでした。フランスのお土産に友人から頂いたものだったのですが、彼女の旦那様がアルザスに近い生まれのフランス人で、「ドイツに売っていないけど、とにかくおいしい」といつも里帰りをするたびに大量に買ってくるミラベルのジャムをおすそ分けに頂いたものでした。その時も、オレンジ色が鮮やかなフルーティなジャムに感動し、中味がなくなった後もビンのパッケージだけを後生大事に仕舞いこんでいたのです。

それが昨年、毎週末に買い物に行く青空市場の店頭で、この時期に、フレッシュなミラベルを見たときはとにかく感動~! かわいい実がたくさん並んだミラベルの上に、「Mirabelle」って書いてあるのに「これ、ミラベル?」と何度も訊ねてしまったくらいです(笑)。そしてその時に、お店の人が試食に一粒、食べさせてくれたのですが、その爽やかな甘酸っぱさはあこがれの人にやっと出会えたような大きな感動を私に与えてくれたのでした。

このミラベルはフランス・アルザス地方の特産物で、この地方が世界の生産量の約7割をしめているとか…。しかも収穫時期が毎年、8月から9月初旬の4週間程度と短く、生食として楽しめる期間は本当に限られています。なので生食以外にタルトやコンポート、ジャムはもちろんリキュール等の素材として使われ、一年を通して人々に親しまれているフルーツなんですね。

そこで今年もやはりミラベルを買ってジャムを作りました。いつもはケーキに使う余ったいちごやちょっと元気のなくなったりんごなどを使ってジャム作りをする私ですが、やはりアルザス地方で世界的に人気のあるフェルベールさんのジャム作りの本を読んで、「今、目の前にある旬のものを厳選してジャムにする」というこだわりを知り、ミラベルのジャムは一年に一度の私にとって贅沢なジャム作りとなっています。

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このジャム、お教室でスコーンと一緒にお出ししたり、知人に分けたりしましたが、なかなか好評のようです♪

そしてミラベルの名前の由来は、ラテン語で「Mira(looks)・belle(beautiful)」=“目に美しい”。 もし通りすがりの八百屋さんの前でミラベルを見かけたら、ぜひ足を止めて、このかわいい姿をじっくりとご覧くださいね。


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# by milkieko2 | 2007-08-31 07:24 | 79.Mirabelle(ミラベル)
今、私が一番関心のある場所は…?と聞かれたら、答えは北欧です。
もちろん私の目的はパン屋さん巡りなのですが(笑)、それは北へ行くほど良質なライ麦が採れる…と言われているから。ドイツのライ麦パンももちろんおいしくって大好きですが、いつかさらに北へ向かって、おいしいライ麦パンを求めて北欧を旅する…なんていうのもちょっと素敵でしょう?

でも実は少しだけ、ここにいながら北欧気分を味わうことができるんですよ。それは以前にも一度、IKEAのスウェーデンブロートをご紹介いたしましたが、ここの食材売り場にはまだまだたくさんの商品が並んでいて、プチ・スウェーデン体験が気軽に楽しめます。そこでパンにスポットを当てたオススメ商品を三品、ご紹介することにいたしましょう。


e0073947_06416.jpgまずは「コケモモ入りライ麦パンの粉(ドライイースト付き)」。

乾燥コケモモが入った粗挽きのライ麦粉に別添のドライイーストを加えて、ぬるま湯を注ぎ、捏ねます。後は通常のパン作りの工程を行うだけ。コケモモの量は決して多くありませんが、パンを一口かじると、忘れた頃にコケモモの甘酸っぱさがお口の中で広がる感じがオツなところ。トーストして食べると、もちもち感が倍増してさらにおいしく頂けました。

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次は「クロッケンブロートまたはクネッケブロート」と呼ばれる北欧の乾パンです。
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こちらは直径40cmの大きなクラッカー。ライ麦とイーストと水だけで焼き上げた素朴なお味は後をひくおいしさです。余計な添加物が一切、入っていないのもうれしいわぁ~♪ なので本来はチーズなどの具をのせて朝食パンとして食べるのですが、私は小腹がすいた時に、何もつけずによくかじってます(笑)。小さいお子さんには栄養価もあって安心して与えることのできるおやつになるのでは…? 

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そして中央に穴の空いた形が特徴の北欧のパンは、どうして穴が開いているのかというと、キッチンの壁に紐を通して、このパンを干してネズミ避けにした…という謂れがあるからなんです。

ただしこちらの円形はかなり大きいので、常備するならカットサイズの下の写真のものがお手頃です。

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e0073947_0111223.jpgそして最後にこれはすごい!と一人で感動してしまった「シェイクしてから焼くだけのプンパーニッケル風ライ麦パン

牛乳パックの形をした入れ物を振るとシャカシャカと粒同士がぶつかり合う音がします。このパックの上面を開けて、40度のお湯を注ぎ、手早くシェイク! あっという間に重くなるので、とにかく渾身の力でパックを振ることがポイント(笑)。それを油をぬったパウンド型に流し、表面を平らにして200度のオーブンの下段で約1時間ほど焼くと、ずっしり重たいライ麦パンができあがるんです。粗挽きの麦や胡麻がたっぷり入っていて、ライ麦パン特有の酸っぱさをあまり感じませんので、比較的食べやすいプンパーニッケル風に仕上がります。通常、プンパーニッケルの焼き時間は、最低3時間、長いと12時間も焼く、と言うのが普通ですが、これは即席で作れる唯一のプンパーニッケル、と呼べるかも知れません。そしてお召し上がり頂くときは、やはり薄く切ったほうが食べやすいようです。

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その他にもクッキーやチップス類、ペーストや冷凍の小海老など、まだまだおいしいものがたくさんあって、どれもお手軽なお値段で購入可能です。もちろん家具や雑貨も安くてかわいいものが多いIKEAですが、食品コーナーも見落とすなかれ…。一度、お試しくださいね。
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# by milkieko2 | 2007-08-08 00:40 | 78.ドイツで気分はスウェーデン

77.Obst-doerr-automat

               この器械、何に使うものだと思いますか~?
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実は我が家のキッチングッズには「何、これ~!」と家族から非難される余計な物が数多く存在するのですが、これも立派なその中のひとつ(笑)。何でも電化製品にしちゃうドイツならではの発想でしょうか。なんと果物や野菜を乾燥させてドライにする器械なんです。

そもそもこのマシーンが欲しいと思ったきっかけは、お庭のハーブを乾燥させて保存したかったから…。ミント、タイム、セージ、オレガノ、ローズマリーなど、あまり手をかけていないにもかかわらず、毎年、春になると新芽を出してすくすくと育ってくれる我が家のハーブたち。たいていはフレッシュな葉を摘んで、そのまま朝の野菜ジュースに入れたり、お湯を注いでハーブティーにしたりするのですが、ハーブは花をつけ始めると、味と香りが落ちてしまうので、葉がすくすくと成長するこの時期は、花がつかない前に…と、なるべくコマめに摘んで消費するように心がけてはいるものの、どうしても追いつかなくなるんです。そこでなんとか大量に使う方法はないものか…といつも考えていたのでした。

そしてこの器械の登場です! まずはオレガノを大量に摘んで、さっと洗ったあとによく水気をふいて、葉が重ならないように並べてスイッチON! するとブオッ~というものすごい轟音とともに下から熱風が出てきて、オレガノの葉はチリチリとみるみる小さく乾燥し、わずか30分であっという間にドライハーブが完成してしまいました。これをビニール袋に入れて手で粗く揉み解して密閉容器に保存すれば、この冬は我が家のハーブたちが大活躍してくれるはず。 うん。これはすごい♪ (自家製ドライハーブのオレガノを入れて焼いたパンの写真はこちら。)

e0073947_461611.jpg そして次にチャレンジしたのは、しょうがのスライスです。
紅茶1杯にティースプーン1~2杯のすりおろしたしょうがを混ぜたものを飲むと、体が温まって新陳代謝を促す、と言うのですが、しょうがをすりおろすのが面倒だと考えた私は、薄く切って乾燥させちゃった、というわけ(笑)。これをティーパックのアールグレイに2、3枚入れるだけで、ほんのりとしたジンジャーの香りがプラスされてさらにおいしい紅茶へと変身するんですよ。


e0073947_4101564.jpg それからブルーベリーも以前より乾燥させてみたかったものの一つでした。と言うのも、こちらではドライのブルーベリーを見たことがないんです。今の季節、生のブルーベリーは店頭にたくさん並んでいるのですが、その他は冷凍で見かけるだけ。でもブルーベリーベーグルを作るときに冷凍物を使うと、心地よい酸味の利いたきれいな色のベーグルに焼き上がりはするのですが、ベリーの食感が全くなくなってしまうんですよ。そこでドライベーグルを使って一度、ベーグルを焼いてみたかった! 
しかしこれは果実が大きい分、乾燥するまでにかなり時間がかかりまして…、まだか、まだかと3時間以上の時間を費やしたうえ、キッチン内は熱風で暑くなるし、うるさいし…(汗)。でも乾いていく工程で、ベリーの甘い香りが濃厚になっていく様子はよく伝わってきて、旨みが凝縮するとは、こういうことを言うんだなぁ…と実感いたしました。

と言うわけでスイッチを入れると、要はドライヤーのように熱風が下から吹き続ける…というこの器械。説明書によると、バナナ、りんご、トマト、しいたけなどなど、色々な果物や野菜を乾燥させることができる優れものなんです。 中には乾燥の目安時間が11時間から12時間、なんていうのもありますが、とにかくアイデア次第でおもしろく使えそう。せめてこの器械が「余計なもの」にならないよう役立てなくっちゃ~♪ と思います(笑)。

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# by milkieko2 | 2007-07-27 07:18 | 77.Obst-doerr-automa

76.ブラックバード

先日、鳥の巣パンでご紹介した鳥の卵ですが、その後、五個の卵から無事、雛が孵り、二週間後には親たちと一緒に仲良く巣立ちの時を迎えました。

卵から雛が孵ると、お母さん鳥もお父さん鳥もそれはそれは大忙し。どこからともなくミミズなどのえさを咥えてやってきて、せっせと子供たちにえさを与えるのです。小鳥たちの成長の速さにも目を見張るものがありました。産毛がはえ、目が開き、立派な羽を備え、そしてえさをもらえる時の鳴き声は日ごとに大きくなっていったのです。

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        ↓巣立つ直前の小鳥はこんなに立派な姿になりました。

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ところでこの鳥の名前は「ブラックバード」(日本名:クロウタドリ)。とても綺麗な声で鳴くのですが、ビートルズの歌にも登場しているんですよ。そんな雛たちの成長を見守る毎日は本当に楽しいひと時でした。

来年もまた帰ってきてくれるかな…? そんな願いを込めておうちはそのままにしておきますね。そして世話をすることができずに弱ったかに思えたプランターの西洋桔梗でしたが、鳥たちが巣立った後に、きれいな白い花を咲かせてくれたのです。

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パンのお話からはちょっとそれてしまうのですが、あまりにも雛たちがかわいかったので、その記録を公開させて頂きました♪


                     祝・巣立ちの時に…

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# by milkieko2 | 2007-07-05 04:35 | 76.ブラックバード

75.湯種パン

先日、ネットで何かおもしろそうなパンはないかなぁ~と検索していたところ、私の目に留まったのが「湯種パン」という聞き慣れない名前…。日本ではパン屋さんの店頭で、その名の通り「湯種食パン」と言うのが販売されており、なかなか評判のようなのです。
ではでは一体、湯種とは何なのでしょうか?
 
まず材料の強力粉の一部と塩を熱湯で混ぜてひとかたまりにし、それをラップで包んで冷蔵庫で一晩、保管します。これが湯種です。そしてパン作りをする翌日に、残りの材料と適当にちぎった湯種を混ぜて、通常のパン作りの工程を行えば、湯種パンの完成です。決して難しい作業ではありませんね(笑)。そして湯種を使った生地は、シンプルな食パン作りなどに向いているようなので、私も早速、小型の湯種食パンを焼いてみました。

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            自家製乾燥ハーブのオレガノと全粒粉入り食パン

すると生地の目は粗く、しっかりとした仕上がりになり、普段の食パンとあまり変化がないように思われましたが、食べてみてちょっとびっくりです。これが見た目以上にふわふわとしてやわらかいんですよ~。そしてほんのりと粉の甘さを感じるのです。どうやら小麦粉のデンプンを糊化させることで、デンブンの甘みを引き出す、という湯種効果が生じているみたい。それに加えて次の日も食感がずっ~とやわらかかったことは大いに注目したい点です。 これは生地の粗さが目立ち、かたいパンに仕上がりやすいドイツの粉だからこそ、いつもの食パン作りに一手間かけた分の価値がある!とうれしくなりました。

またこの湯種は、パン焼き器を使っても材料に混ぜて食パンを焼くことができますので、こちらにお住まいの方で、現地の粉を使い、食パン作りをされている方にはぜひオススメしたいレシピです。ちなみに我が家のパン焼き器で焼いた一斤の食パンは見栄えがイマイチですが、見た目のキメの粗さとは裏腹に、食感はかなりふわふわでやわらかく、見事においしくてあっという間に完食と相成りました~♪

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それに小麦粉に熱湯を加えて混ぜるって、すいとん作りにちょっと似ているのかな…? この独特な粉の匂いとコシのある感触が、何となくなつかしくって、ついつい懐郷に誘われてしまう湯種作りでもあるんですよ(笑)。

そこでお教室の皆さんにもパン焼き器を持っている方には「宿題です♪」と意地悪を言って、このレシピを試してもらっています。ご興味のある方はぜひ一度、お試しくださいね~。


湯種食パンのレシピはこちら→National・簡単アレンジ食パン・ベーカリー倶楽部・お料理スタジオ=「湯種食パン」

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# by milkieko2 | 2007-06-15 07:59 | 75.湯種パン

74.鳥の巣パン

二週間くらい前からお庭に鳥が巣を作り、卵を温めはじめました。それも以前、主人が余った木材で作った鳥小屋には見向きもせず、その小屋を屋根にするかのように、ちょうど真下にある西洋桔梗のプランターの中にしっかりと巣を作ったんです。

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巣の中にある小さな卵は5つ。鳥は卵を温めている間は、一日中、ずっと動かないものかと思っていたのですが、母親鳥は時々、休憩時間を取るかのように、巣から離れて飛び立ち、またすぐに戻ってきて、しっかりと卵を温めています。

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               こっちを見ている鳥の顔がわかりますか?

そこでこんなかわいい鳥の巣を見ていたら、なんだか急に「鳥の巣パン」を作りたくなりました(笑)。
生地は棒状の同じ長さと太さのものを二本作り、二つを合わせてねじり、とじ目はしっかりととじて、真ん中は空洞のまま、上面にアーモンドやけしの実をのせて焼いてみたのです。本来なら焼き上がり後は、うずらのゆで卵を真ん中に添えたいところなのですが、丸いチョコレートで代用しました。
う~ん。ちょっと鳥の巣と呼ぶには、やっぱり苦しいですかねぇ~(汗)。

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さてこの鳥たちの突然の来訪に、当初はこちらのほうが妙に気を使ってしまい、近くへ寄ることもはばかられ、物音を立てるのも遠慮して、お庭の水やりもそこそこにしておりましたが、今ではお互い、すっかり同居人となれたようで、時々、じろりと睨まれるほかは、我が家も平常通りの生活をしながら、雛の誕生を心待ちにしているところです♪


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休憩時間を終えて帰ってきたお母さん鳥です。お父さん鳥はもう少し黒い色をしていていつも近くをウロウロしています。

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# by milkieko2 | 2007-06-10 06:50 | 74.鳥の巣パン

73.パニーニって…?

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「これでなんちゃってパニーニが作れますよ」という魅力的な言葉に、帰国セール品を迷わず譲り受けたマシーンがこれ↑。私がもともと持っていたのは、ホットサンド用でずいぶん前にフリーマーケットで確か10マルク(約5ユーロ)で購入したもの↓。いずれも食パンにハムとチーズ、ツナとキャベツの千切りにマヨネーズなどを組み合わせてはさみ、この機械を使ってプレスすると、ほかほかサンドイッチが手軽に出来上がります。

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しかもなんちゃって…の方は、天板部分が広く、焼き上がりに格子の線がつかないので、少しかたくなったパンドカンパーニュを温めて食べたりするのにも便利。冷めたピタパンを丸ごと温めるにもちょうど良く、ちょっとケバブー屋さんになった気分で使用したりします。

こうして温めたホットサンドはまだ温かいうちにアルミホイルに包み、息子たちはよく学校へ持って行きますが、かたくなってしまったパンも適度に湿気を含んで、冷めてもやわらかく食べられるので、我が家では二つのマシーンの出番はかなり多いんですよ。

さてこのように何か具をはさんでホットサンドしたものが、イタリア風サンドイッチの「パニーニ」だと信じていた私…。
先日、義理の弟の結婚式に出席するため、日本へ一時帰国をし、東京の某有名結婚式場で夕方の披露宴に備え、ちょっと小腹を満たそうと入った式場の中のカフェのメニューに「パニーニのサンドイッチ」を見つけ、日本のパニーニが食べてみたい~♪という興味も手伝って迷わず注文いたしました。

ところが私の前に運ばれてきたのは、イタリアのパン・チャバッタの中にサーモンとサラミが入った二種類のシンプルなチャバッタサンドイッチ。「えっ? これチャバッタだよね? ホットサンドになってな~い! パニーニじゃないじゃ~ん」と思わず一人でぶつぶつつぶやいて、とにかく怒りを主人にぶちまける始末(笑)。

もちろん文句を言いながらもしっかりと頂いたこちらのパニーニは、パン生地もやわらかく、とってもとってもおいしかったんですけどね。これは有名結婚式場のカフェなのに由々しきことだわ~!と、納得がいかず、後日、バニーニについてよくよく調べてみたのです。

パニーニとは一般的にイタリア風サンドイッチのこと。小さな丸型パン“パニーノ”に具を挟んで食べた習慣から、この呼び方が定着したのだそう。イタリア語ではサンドイッチやハンバーガーなど、パンに具材を挟んだ軽食のすべてを指すのだそうです。つまりイタリアのパン・チャバッタで作ったサンドイッチは正当なパニーニの一つだったというわけ。う~ん、まぎらわしい~! ホットサンドとサンドイッチではどう見ても見た目も味も別物ではないですかぁ~!

こうした誤解が生まれる背景には、フランスでも十年くらい前から、このホットプレスサンドを「パニーニ」と呼んで、カフェなどでクレープを凌ぐほどの人気を博し、今なお、親しまれており、そのスタイルがそのまま日本へ伝わって、パニーニと言えばホットサンドという図式が出来上がってしまったのかも知れません。

そこで以前、ベルリンの回転寿司のお店で、“海老の天ぷら”を注文したところ、なんと真面目に“エビフライ”がでてきたことを思い出してしまいました。この時、料理人の主人はひどく嘆き、こうした誤解が広がると、外国では正当な“海老の天ぷら”が“エビフライ”に成りかねない!と憤っていたのです。これはまさに想像していたバニーニとは違う別のバニーニに出会った瞬間と同じですよね(笑)。

もしイタリア人にこのことを訊ねたら、「そんなのどうでもいいじゃ~ん」って軽いノリでかわされそうですが、海老の天ぷらとエビフライの誤解は許せない!と思うのは日本人の私。国外から暮らしや食べ物の情報を発信する者としては、つねに真実を正しく伝えることの重要性を感じずにはいられませんでした。

さてそんなパニーニのことを調べているうちに、生地作りをしてから、成型時に真ん中にチーズやハムをはさみ、ホットプレートで焼く、というおもしろいレシピにも遭遇しました。これはサンドイッチにするという観点からみると、逆の発想のような気もしますが、まぁ、これも「なんちゃってパニーニ」。今後は陽気に明るくパニーニ作りを楽しんでみたいと思います。

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ハムやチーズと一緒にルッコラなどの野菜もたっぷり挟んでプレスできるのは家庭ならではのパニーニ。おいしいですよ~♪
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# by milkieko2 | 2007-05-29 00:41 | 73.パニーニって?

72.お茶会・2007

一年に一度、この5月の時期に、我が家を開放してお教室の皆さんや近所の方々をお誘いし、お茶会を開いています。
最初はパンの注文販売を始めるにあたり、試食会として行ったことがきっかけでした。現在はお庭で摘んだフレッシュハーブのお茶と一緒に、いつもお教室のTeetimeでおだししているパンやお菓子を用意し、参加して下さった皆さんに心ゆくまで食べて頂こうぉ~!という企画に変わりましたが、早いもので今年はもう三回目の開催となりました。

当日の5月11日(金)は、厚い雲に覆われて今にも泣き出しそうな空と強い風…。そんな悪天候にもかかわらず、今年も大勢の方に集まって頂きました。終わってから使ったコップの数を数えてみたら、なんと63個も使用。ということは…63人の参加者を迎えたということですよ~。うれしい~♪

さて、今回、準備したパンやお菓子は全部で18種類です。

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        シュトロイゼルクーヘンの後ろにあるのはバナナチョコチップケーキです。
 
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e0073947_953495.jpgシュークリームの中味はカスタード、抹茶、チョコレートクリームの三種類。

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   いかがですか? 満足していただける品数になったとは思うのですが…?

さて、この日を迎えるにあたり、たいていはクッキーなどの日持ちがするものから製作を始め、二週間前くらいから本格的な準備に取りかかります。そしてこの準備期間中が実に楽しくて充実したひと時でもあるんですね。また普段の倍量で作るケーキも、小さめに分割して焼くパンにも贅沢な喜びを感じてしまいます。おまけに「グレードアップしてる」なんてお褒めの言葉を聞いてしまったら、あらあら、ますます作りたくなっちゃうなぁ~(笑)。

ところで今年は狭いお部屋の中で、たくさんの方たちがおしゃべりで賑わっていた頃、お教室に通うTさんとKさんのアカペラコーラスグループの方たちが、飛び入りでお歌のプレゼントをして下さいました。
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曲は「涙そうそう」。一瞬の静けさから響きわたった5人の美しい歌声は、部屋中をあっという間に優しく包み、しばし私たちを感動の世界へと連れて行ってくださったのです。とっても感激~♪ 実は私…素敵な歌声に聞き入っている間中、うれしくてうれしくて、涙がこぼれるのを堪えるのが大変だったんですよ(笑)。本当に感激のひと時をありがとうございました♪

それからもう一つ。今年は初の試みとして、募金を集めさせて頂いたのです。と言うのもお茶会は無料なのですが、時々、お心遣いを頂戴してしまうことがあり、今年はその分を善意の寄付にまわして頂こうと貯金箱をお部屋に設置させて頂いたのです。こちらも皆さんのおかげで70ユーロもの思いがけない大きな額が集まりました。
このお金は、貧困により教育を受けることができない南米の子供たちを援助するため、彼らを個人的に支援している友人を通して、現地で彼らのために働いている宮崎カリタス会のシスター方へ送金いたします。ありがとうございました♪

さて予定していた2時間はあっという間に過ぎて、皆さんを見送ったあと、後片付けをしながら、一人、感激の余韻に浸り、頭の中はまた来年…なんて気の早いことを考えている私。お茶会が運んでくれた大きな喜びと希望に心からお礼申し上げます。

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休日にもかかわらず朝早くから手伝いにきてくれた主人の職場の皆さん。とっても助かりましたよ~。また前日に家具の配置を変えてくれた三男と、お菓子製作に尽力してくれた長男、そしてお仕事をお休みして朝からそうじを手伝い、お茶会の間も陰日向と大活躍してくれた主人にも心から感謝です♪
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# by milkieko2 | 2007-05-16 10:11 | 72.お茶会・2007

71.お惣菜パン

昨年の五月からお教室に通い始めて、参加回数が最高記録の19回を達成されたFさんが長いドイツ生活を終えて、先週、日本へ帰国されました。相方のUさんはひと足早く三月に帰国。お二人で一緒に作られた分も合わせると、Fさんがここで制作されたパンの種類は32。お菓子が12種類にも上ります。
そんなFさんの最後のリクエストがお惣菜パンでした。いよいよ日本への出発を三日後に控えて、お家もすでに引き払われたホテル住まいになっていましたので、お部屋でも気軽に食べれる調理パン…というご要望だったのです。

そこであらためてお教室のプログラムを見てみると、お惣菜パンはベーコンを生地の中に入れて、上面にマヨネーズであえたコーンをのせ、チーズをかけて焼く「コーンマヨチーズパン」とハムを生地に巻き込んで、ハートの形に成型する「ハートのハムパン」のたった二種類だけ。あらら、ついつい甘いお菓子パンのほうに目がいっていたようで、お惣菜パンは全くの研究不足。これではちょっといけないなぁ…と大いに反省です。しかもFさんは上記のお惣菜パンはすでに体験済み。ではこの際、色々なお惣菜パンにチャレンジしてみましょう~! ということで、試作も兼ねて一緒に焼いてみたパンが以下の四種類です。

まずは「ソーセージパン・その2」。いつものソーセージパンはソーセージを芯にして巻きますが、こちらは生地を二つに切って張り合わせ、真ん中にど~んとソーセージをのせ、焼き上がりにケチャップをたっぷりとかけました。
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次に「ハンバーグパン」。生地はベーグルのように丸くリングの形にし、くぼんだ中央にケチャップとソースでからめた手作りミニハンバーグと固ゆでしたブロッコリーをのせて、さらにチーズをかけたもの。
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そして味のハーモーニーがどんなふうになるのか、わくわくしながら作った「お好み焼きパン」。こちらはソーセージかハムを生地に巻き込み、開いた生地の上面にソースと刻んだキャベツ、さらにマヨネーズをかけて焼き、鰹節と青海苔をかけた豪華版です。
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それから最後はゆで卵をマヨネーズであえて、ハムと一緒に生地で包み、パン粉をつけて焼いたもの。一見、カレーパンのように見えますが、油で揚げてはいないので、とってもヘルシーで軽い食感です。四つの中ではこちらが私の一番のお気に入りとなりました。

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そして息子たちに好評だったのは、へぇ~と言うか、やっぱり~と言うか、「お好み焼きパン」がかなり高い評価を受けたのです。ソースとマヨネーズ、それに鰹節も生地にとってもマッチするんですね。やはり味がしっかりと感じられることで、お口の中に強く印象が残るのかも知れません。そう言えば、以前、お教室で「たこ焼きパン」の話題がでて、お家で試作された方が、パン生地とたこ焼き、ソースとマヨネーズがよく合うとおっしゃっていたことを思い出しました。そこでこのお好み焼きパンだったら、たこ焼きを使わなくても、この手の組み合わせの味を気軽に楽しめることができます。これは久々に新メニューの誕生です! もちろんしっかりとお教室のプログラムに加えたのは言うまでもありません(笑)。

はたしてFさんご家族には、どのお惣菜パンを気に入って頂けたのでしょう?
お別れに「日本に帰ってもパン作りを続けます!」と宣言してくださったFさん。最終回に手作りしたお惣菜パンはうれしい置き土産となりました。そしてUさんと共にご一緒した時間は本当に楽しいひと時でした。ありがとうございました~♪ 
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# by milkieko2 | 2007-04-27 19:35 | 71.お惣菜パン

70.お教室ファイル

見てくださぁ~い! このかわいい形をしたパンの数々…。
この写真は春休みに特別企画として行った親子&KIDSパン教室の作品です。

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生地は以前にも「Weckmann(ベックマン)」でご紹介したはちみつ入り。小さいお子さんの手でも不思議にまとまる魔法の生地です。そしてイースターの前ということで、うさぎの顔に成型をするはずが…?

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さて、KIDS教室ではまず計量からスタートします。普段のお教室では私が事前に材料を用意してしまうのですが、お子さんたちの場合は、ハカリを使って粉やお砂糖を量るのも楽しみの一つなんですね。例えば「数字が150のところまで粉を入れてね」と言うと、1gの前後にも一喜一憂しながら、正確に量れた後は、それだけで「やったぁ~!」と大喜びなのですから。

そしてベタベタだった生地が不思議とひとかたまりになって、台にたたきつける作業では、夢中のあまり台から生地がポロリと落ちてしまったりすることも…(笑)。それでもガラスのカップに入れた生地を、発酵器の中で休ませている間は、「大きくなったかな~」とわくわくしている様子がジンジンと伝わってきます。

またこのうさぎの顔作りはいたって簡単で、生地の三分の二を親指と人差し指でちょっとしぼり、お耳にするほうを中央へ向かって切り込みを入れて、二つに開くだけ。最初に私が見本を一つ示すと、「うわぁ~♪」とうれしい歓声が響き、早速、うさぎの顔が一つできあがると、さぁ、ここからが子供たちのすごいところ。成型はうさぎの顔だけに留まることがありません(笑)。くま、犬、猫、昆虫、恐竜、お花、イースターの卵、自分のお顔…。と、まぁ、次から次へとうらやましいくらいにアイデアが浮かんでくるのです。そこで本来ならパンをやわらかい食感に仕上げるために、あまり生地をいじりたくないところなんですが、ここはかなり目をつむって、ちょっと粘土いじりの感覚で心ゆくまで形作りを楽しんでもらいました。

そして焼き上がったあとは、お砂糖菓子やペンを使って思い思いにトッピングをしますが、これがまた実に細かい作業にもかかわらず、すごい集中力なんですね~。そんな思いを込めた完成品はどれも本当に素晴らしくって、思わず出来上がった作品を写真に収めずにはいられませんでした(汗)。

そこでお子さんたちの作品を写真に撮っているうちに、これはお教室で作った皆さんの作品を、写真に撮って一つのブログにまとめてみたらどうだろう…?と、ふと、思い立ったのです。パン作りは物作りという視点から見れば、立派なアートの一つですけれど、そこに食べるという楽しみが加わって、残念ながら形として残るものではありません。そこでせめて焼き上がり直後の一番おいしい状態を記録に残せたら…。これは皆さんと私の思い出を残すという意味でもきっと、かなり意義深いことかも~!

そんなわけで、このたび「お教室ファイル」を取り急ぎUPしてみました。こちらにはお教室の皆さんが作ったパンやお菓子の写真と、パン教室のご案内、手作りケーキのご注文方法について掲載していますので、どうぞ遊びにきてください。また日ごろ、私が気の向くままに焼いているパンやお菓子などの写真は「気ままに手作りパンとお菓子」に引き続きまとめています。合わせてお楽しみ頂けるとうれしいです♪
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# by milkieko2 | 2007-04-23 06:43 | 70.お教室ファイル