こんにちは~♪ ドイツのデュッセルドルフでパン教室を開いています。パン好き、粉好きのmilkiekoと申します。ドイツの暮らしや食材、日ごろ感じる小さな私の想いをご紹介しています。


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アントワープと言えば、「フランダースの犬」でおなじみのネロとパトラッシュが、ルーベンスの絵の前で悲しい最期を迎えるノートルダム大聖堂がある所。ベルギー第二の都市です。その大聖堂内の絵画も大変、見ごたえがありますが、街の中心地にある Grote Marktの広場を取り囲むルネサンス様式の市庁舎や Groenplaats広場の活気あふれる雰囲気、川沿いへ通じる路地に連なるアンティーク店や中央駅から大聖堂へ向かう途中のショッピング街など、何度、訪れても街の魅力には飽きることがありません。

そんなアントワープに、お昼時になると行列のできるパン屋さんがある。と聞いたのはもう一年以上も前のこと。しかし期待に胸を弾ませて訪れることすでに二回。いずれもお店がお休みでパンを買うことができずにいたのでした(泣)。

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そう。最初に訪れたのは月曜日の平日に、まさかのお店の休業日。きっと行列ができているからすぐに見つかるだろうと思っていたはずが、そんな賑わいを見せるお店は全く見当たらず、近所で尋ねて、やっと判明したパン屋さんの名前が「GOOSSENS」。この日は無情にもシャッターの下りた寂しい外観だけを写真に収めて帰って来たのです。

では月曜日がお休みなら、日曜日の午前中は営業しているかも知れない…と勝手に推測して、二度目は日曜日の朝早くに出かけてみたもののやっぱりお休み。その間にここのパン屋さんの人気商品が「ぶどうパン」と知り、ますます募る思いを残しながら、いつか必ず…と月日が流れてしまったのでした。

そしていよいよ三度目の正直は、復活祭を間近に控えた受難の金曜日です。ドイツはこの日が祝日にあたり、街の商店もお休みとなりますが、近隣諸国は平日でお店が開いていると言う情報を得て、いざ、ぶどうパン!! ついに念願がかなう日がやってきたのです(笑)。

この日、私がお店を訪れたのは、お昼前の11時頃でしたが、何気に人が集まって来てそろそろ行列が…。時代を感じさせる古い店内には、左側に焼き菓子やケーキなどのお菓子類、右側に角型に焼かれたぶどうパンや小型パン、お惣菜パンなどが並んでおり、パンの種類は一般のパン屋さんに比べるとかなり少なめでした。

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そんな店内はコの字型に仕切られていて三、四人も人が入るともういっぱい。次から次へと入れ替わりにやってくるお客さんを相手に、テキパキと対応し、所狭しと動き回る店員さんも年季の入ったおばさんたちばかりなのです。

そしてぶどうパンは白い生地のものと、全粒粉を混ぜて焼いたと思われる茶色い生地の半斤サイズ、粉砂糖がたっぷりかかった大きな角型、小型のプチパンの計四種類。そこで私は茶色い生地のものを購入し、その場でスライスしてもらいました。それにしてもやっと行列に並んで噂のぶどうパンを手にすることができ、今日までの長い道のりを思うと感無量です(涙)。うれしくて上機嫌のまま家路に着いたのは言うまでもありません。

そしておうちへ帰ってからぶどうパンをよ~く見て驚きました。これはレーズンが多い! かなりたくさんの量のレーズンが入っています。私も家で作るぶどうパンには、レースンを大量に加えますが、それは家庭で作る特権のように思っていましたので、やはりぶどうパンのおいしさは生地の中にたっぷりと入るレーズンの量にあり。 そう確信いたしました。それにレーズンからほのかに洋酒の香りが漂ってきます。しかもパン生地がとてもやわらかくておいしい~♪ 行列のできるパン屋さんは私の期待を決して裏切りはしませんでしたぁ~!

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e0073947_0324081.jpgGOOSSENSのスイーツ










e0073947_0391183.jpgチーズの下にハンバーグがのっていたお惣菜パン









それにしてもぶどうパンをメインにこれだけお客さんを惹きつけているなんて、本当にすごいことだなぁ~と感心します。こちらのパン屋さんの創業は1884年。老舗と呼ぶにふさわしく、この街の人たちに昔も今も愛され続けているんですね。そしてその理由は、きっと昔ながらの製法にこだわり、伝統を受け継いでいるからに違いありません。

そんなぶどうパンを息子たちもかなり気に入ったようで、予想以上の早い消費ぶりに、せっかく行列に加わったのだから、もっと買って来ればよかったなぁ~と後悔しきり(汗)。 次はいつ並べるかしら…と思案しているうちに、なんだか急にぶどうパンが焼きたくなってしまいました。私のぶどうパンはいつもプチサイズなので、次回はレーズンをラム酒につけたものを加え、パウンド型で焼いてみよ~と、私の中でぶどうパンブームが到来しそうな、そんな予感を感じています(笑)。

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                    「GOOSSENS」 
            Korte Gasthuisstraat31 Antwerpen
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# by milkieko2 | 2007-04-10 02:33 | 69.行列のできるパン屋さん
忙しい朝に私がよく食べるパンが、これ。

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Pumpernickel(プンバーニッケル)のサンドイッチです。
いわゆるドイツの黒パンと呼ばれているものですが、通常のパンの形状とはかなり異なり、かたくてずっしりと重たいのが特徴です。しかもほのかに香る酸味と独特の匂いは、最初、抵抗を感じる方が多いかも知れませんが、実は噛めば噛むほどお口の中で甘さが広がる不思議なパンでもあるんです。

このパンは私の住むデュッセルドルフ市と同じノルドラインベストファーレン州の北部に伝わる伝統的な黒パンです。かなり粗挽きのままのライ麦粉を使って、サワー種という独特の発酵種と一緒に湯せんにかけながら長時間かけて蒸し焼きにするのですが、最低でも3時間、長いと20時間以上かけるというのですから、本当にじっくりと気長に焼くんですね~。さずがに挑戦してみたくても家庭用のオーブンでは作れそうにありません(笑)。

そしてたいていはすでに5~7㎜くらいに薄くスライスされた四角形のものがパックに包まれてパン屋さんやスーパーなどで売られていますが、私のお気に入りは、BIOのお店で売っている缶入りのプンパーニッケル・丸型です。こちらは粗挽きのライ麦粉と水、塩だけで作られているので、ライ麦の持つ自然な甘みを心ゆくまで堪能することができるんですよ。

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   お値段は2.79ユーロ(約430円)。1缶に15,6枚は入っています。

また長期保存が可能なこのパンは、缶を開封しなければ二年間、開封してからも涼しい場所へ保存しておけば二週間くらいは日持ちがするので、私にとっては欠かせない常備パンの一つなんです。

そしてパンが重たい分、食べた後には白パンでは感じることができないほどの満腹感があり、腹持ちがとっても良いんですよ~。それにライ麦は整腸作用を活発にするので、お便秘にも良いと言われています。そんな理由から日本でも健康やダイエット食品として、缶入りのものがずいぶん流通されているようでびっくりしました。

さてプンパーニッケルは単独で食べる、というよりは、食感のしっとり感を生かして、スライスチーズやスモークサーモンをのせたオーブンサンドにしたり、クリームチーズやペーストをぬってオードブルのカナッペ風にするのがおいしい食べ方。そこでぜひ一度、チーズなどをのせてよ~く噛んで召し上がってみてください。きっとお口の中に残るほんのりした甘さが、忘れられい味となって心に残るに違いありません。

他にもRoggenbrotやVollkornbrotという名前で同じような形をしたものがPumpernickelとともに売られていますが、他のものはもっとクセが強いのと、噛んでも不思議な甘さがちっとも感じられませんので、私のオススメは断然、Pumpernickelです! ドイツの思い出に一度ぜひ味わってみてくださいね。  
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# by milkieko2 | 2007-03-26 20:09 | 68.朝ごはん②プンパーニッケル

67.Bärlauch(ベアラオホ)

ドイツの春は突然やってきます。季節の移り変わりを少しずつ感じると言うよりは、昨日と今日では劇的な変化を遂げる、という感じ。今まで暗かった朝が急に明るくなったり、クロカッスや水仙が突如として大きく成長し、あっという間に花を咲かせてしまったり…。
とは言え、暗くて長い冬に別れを告げて、色のある美しい春の暮らしは、心も自然とわくわくするようで、本当に気持ちが良いものです。

そして春先になると出回る旬のものは、アスパラやいちごなど、楽しみな物がいくつかありますが、ここ数年、よく見かけるBärlauchもその一つ。
これ、ものすごいにんにくの香りがします。知らずに生で一枚、かじってしまった時には、お口の中ににんにくの匂いがどっと広がって、胃が痛くなるほどの強い刺激を感じました。それもそのはず。日本名では「行者にんにく」と呼ばれ、寒いところの高原や深山に自生する多年草です。

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このBärlauchは、ドイツで生活しているひつじっちさんが「ドイツ便り・Nachrichten aus Deutschland」の中で、昨年の春に紹介されており、「Bärlauch入りのパンがおいしい」との一文に私のアンテナはビビっ~!(笑)  しかし昨年は作る間もなく季節が終わってしまったので、今年は早めに焼いてみたのが、写真のBärlauch入りのパンです。

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こちらはフォカッチャの生地に、Bärlauchを適当に刻んで生のまま入れて、オリーブ油をたっぷりとかけて焼いたものです。どうやらBärlauchとオリーブ油は相性がとっても良いみたい。どちらもお互いの味を引き立ててくれて、いつものフォカッチャが数倍、おいしくなりました。

息子のドイツ語の先生によるとBärlauchは、ここ近年、ドイツでも流行の山菜の一つなのだそうです。もちろん以前からずっと森の中に自生していた植物ですから、先生が小さかった頃には、お父様がよく森に行って摘んできたのだそう。でもこの葉っぱはすずらんとよく似ているため、毒性のあるすずらんの葉とBärlauchを見極めるのが案外、難しいのだそうです。

それにしてもBärlauchってちょっとかわいいネーミングですよね。日本名の「行者にんにく」は、山で修行する行者たちの荒行に耐える強壮薬だったことに由来があるようですが、ドイツ語のBärlauchは「熊のねぎ」。その昔、熊も好んで食べていたのかしら…?なんて想像を膨らませてしまいました(笑)。

そのBärlauchの栄養価を熊は知っていたのか、この独特の強い香りは体にとっても良い働きをしてくれるんですよ。香りのもととなる成分は、動脈硬化や脳梗塞の予防に効果を発揮しますし、ガンの増殖を抑制する解毒酵素を活性化する働きもあります。また高血圧の予防、冷え性の改善にも適しており、疲労回復、強壮作用にも大きく作用します。

ちなみに我が家ではスパゲティと一緒に炒めてお醤油で味付けしたシンプルな一品が好まれていますが、炒めても茹でても手軽に使えますので、今のうちにたくさん食べておきたいところですね。次は餃子の具にでもしてみよ~っと。

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昨年、お庭に植えたBärlauchが小さな葉をつけて成長していました。日陰好きのBärlauchです。早く大きくなぁ~れ♪
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# by milkieko2 | 2007-03-19 03:14 | 67.Bärlauch(ベアラオホ)
またまたしつこくクロワッサンのお話を…最終回です。
突然ですが、クロワッサンの歴史ってご存知ですか?

原型となるこのパンが作られたのは1683年のオーストリアはウィーンでのこと。実に今から324年も前のお話です(驚)。
トルコ軍の大軍にウィーンの街が包囲され、まさに攻め入られようとしていたその時、トンネルを掘り進めていた敵軍の行動に気がついたのが、深夜、地下のパン工場で働いていたパン職人たちでした。これがきっかけでオーストリア軍は逆転勝利。彼らの功績を称えた皇帝が、ウィーンのパン職人にいくつかの特権を与え、それに対して感謝と喜びの意味を込めて作られたプディングが三日月の形をしていて、これが現在のクロワッサンの前身といわれているのです。この三日月はトルコ軍の旗印。つまり三日月=トルコ軍を食べる、という意味が込められていたんですって。

それから約100年後にマリー・アントワネットが、フランス王・ルイ十六世に嫁ぐ際、クロワッサンもフランスに持ち込まれました。現在のような油脂を折り込んだサクサクタイプのクロワッサンが生まれたのは1920年のことだそうです。
長い歴史の中で、フランスのパン職人さんたちは、絶えず試行錯誤を繰り返して、おいしいクロワッサンにたどり着いたんですね。

このお話は日本でパン教室に通われ、パンもお菓子もすでに上級者の腕前をもつAさんに教えて頂きました。(ありがとうございました~♪)

こういうお話を聞くと、なんだかとってもロマンを感じませんか? クロワッサンに限ったことではありませんが、世界の歴史はパンの歴史でもあるのです。先人たちとともに歩み、今なお現代に息づいているパン。昔ながらの手法、伝統をそのまま継承しながらも、時代の流れの中で進化し、たえず人々の暮らしの中に存在し続ける…。そしてどこのパン屋さんにもそれなりのパン作りに対するこだわりがあるはずです。特にクロワッサン作りは使う食材や配合、工程や焼成の仕方によって、かなりお味に違いがでてくるとのこと。それがクロワッサンの味比べの興味深いところとなるわけなのですが…。

そんな由緒あるパリのクロワッサンを味わってしまったら、毎日、毎日、せっせと家で作っていた私のクロワッサンなんて、ほぇ~って感じで、本当にお恥ずかしい限り…(笑)。もちろん同じものを再現するなんて、それは到底、無理なお話ですけれど、せめてもうちょっとは近づきたい! そう意欲に燃えたのも事実でした。

そこで私も早速、パリで買ってきたバターと小麦粉でクロワッサンを作ってみたところ、新たな発見が確かにありました! それはドイツのバターを折り込んで焼いたクロワッサンは、焼成中にオーブンの中で、生地からバターがかなり溶け出す様子が見られるのですが、フランスのバターと小麦粉を使った場合には、バターが溶けだすことが全くありませんでした。つまり生地の中にバターの旨みがそのまま凝縮されているんですね。このへんの食材のもつ力が、味の違いに影響しているように強く感じました。なんだか限りなく奥の深いクロワッサン作りの、今は入り口付近に佇んでいるような気がします(笑)。

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それにしてもクロワッサンのお話…。ずいぶん長くなってしまいました(汗)。
私にとっておいしいクロワッサンは何故か魔法を持っているみたいです。だって一口食べるとそれだけでとっても幸せを感じるんですもの~♪ この恋心…まだまだ当分の間、冷めそうにありません。

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~デュッセルドルフ近郊にお住まいの方へ~
写真のクロワッサンは、AltstadtのMarkt内にあるドイツパンのお店で購入した「ミニクロワッサン」(0.35cent)です。ここは以前、ベルギーからドイツに移られて、毎日おいしいクロワッサンを食べていた幸せなTさんが、大いに嘆いたドイツのクロワッサンの中で、唯一、ギリギリの合格点をつけたお店です。このミニクロワッサンはとってもサクサクしていて、確かにドイツのお店で今まで食べたクロワッサンの中では一番、おいしいと思いました。 夕方になると売切れの可能性もありますので、早めに街へお出かけになった時には、ちょっと試しに寄ってみてください。大きな形のバタークロワッサンはドイツのお味ですから、オススメはミニクロワッサンです。
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# by milkieko2 | 2007-03-12 08:28 | 66.あとがき・クロワッサン

65.私のクロワッサン

昨年、12月に日本へ一時帰国をした際、日本橋にあるデパ地下のいくつかのパン屋さんの味比べをしたのですが、ここでの記憶に残るおいしいお味が「メゾンカイザー」のクロワッサンでした。こちらのお店は前回訪れたパリのお店「エリックカイザー」のご本人であるエリック・カイザーさんとあんぱんで有名な木村屋の息子さんが共同で経営、都内を中心に店舗があり、「All about」のパンサイトでは「2006年・読者が選んだ好きなパン屋さん」の特集で二年連続のナンバー1の栄冠に輝いています。

e0073947_251293.jpgそしてこちらのクロワッサンは、自慢の一品と謳われるだけあって、一口めのサクッとした歯応えと後味の良いバターの香りがとっても良いお味で、「えっ~、クロワッサンってこんなにおいしいかったのぉ~」とジ~ンとくるほど大感激。それもそのはず。私の住むドイツのパン屋さんでは、クロワッサンをおいしいと感じることがほとんどありませんでしたから…。

もちろんドイツのどこのパン屋さんにもクロワッサンは売られています。だけどとっても脂っこかったり、バターの香りが臭かったり、食感がべちゃべちゃしていたり…(泣)。お教室でも「おいしいクロワッサンが食べたいわ~!」とは、悲劇的によく語られるセリフなんですよ。

そこでメゾンカイザーのクロワッサンを食べて、なんだか急に目が覚めたのです。
これはもう自分で作るしかない!!
こうして私のクロワッサン作りが2007年の年明けとともに始まりました。

実は過去にも一度、何の知識も持たないまま、見よう見まねでクロワッサンに挑戦したことがあるんです。この時はバターを生地に折り込む工程で、バターが生地からはみ出してきて、本当に本当に苦労しました(汗)。しかもできあがったクロワッサンがもうドン底に落ち込むくらい不味かった、というのですから、心の傷は深く、意識的にクロワッサン作りから遠ざかってしまっていたのです。

そこで今回は数多くのレシピと作り方、ポイントなどをチェック。私なりに学習し検討した結果、日ごろから活用しているパンの本の中から、特に大好きな徳永久美子さんの「パンを楽しむ生活-おいしいおはなし」のクロワッサンの作り方で再度、挑戦してみることに…。この本のレシピの冒頭にあるのは「ポイントさえ守ればおいしいクロワッサンができる!」と言う、うれしいお言葉。そうなんです。ポイントを守るとクロワッサン作りは決して難しくはありませんでした。

そのポイントとは、生地とバターのかたさが同じであること。冷凍庫や冷蔵庫を上手に使いながら時間をかけて折り込んでいくこと。また生地は捏ねすぎるとサクサク感がでないので、生地作りは捏ねることをせずに60回ほどたたいて終わり。(これ、本当にラクですよ。)そしてそのまま一晩、生地を冷蔵庫で寝かせてあげると、やはり前の晩にたたいて伸ばして冷蔵庫で待機させていたシートバターとの相性は、もうばっちりです。これで最大の難関だったバターを折り込む作業は実に簡単な作業に早変わりいたしました。

そして冷蔵庫でしっかりと休ませた生地は、成型のしやすいきちんとした生地に仕上がっていますので、成型が実に楽しいのです♪ 定規で6cm間隔にスジをつけ、二等辺三角形に切った生地の底辺に切り込みを入れ、くるくると巻いていくだけ。
ほらほら、愛しのクロワッサンたちがかわいく勢ぞろいしているでしょう~。

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しかしこれからがクロワッサン生地の本格的な発酵タイムなので、完成までにはもう少し我慢をしなければなりません。成型後、発酵に室温で約1時間。卵を表面にぬってから210度で15分の焼成でやっとできあがりです。

なんと前日に生地を仕込んで一晩休ませてから、朝6時に生地とバターの折りこみ作業を開始し、完成までにかかる時間は約4時間。さすがに朝ごはんには間に合いませんし、工程時間だけを考えると、とても気の遠くなるお話ですが、実際に作業にかかわっている時間はわずか1時間くらいなもの。作業と順序に慣れてくると、家事の合間にクロワッサン作りができてしまうので、実はとっても楽しくて簡単に作れるものであったのです!

そこで私のクロワッサンです。それは粉の1/3量を全粒粉に代えていますので、卵はぬっておりますが、お肌はちょっと小麦色。そしてとにかくたくさん食べたいので、バターの量は少なめでミニサイズです。それにお砂糖や牛乳は入らず、粉とバターと塩、イーストだけのシンプルなお味なのでたくさん食べても胃にもたれることがありません。

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この焼きたてのクロワッサンとコーヒーがあればもうそれだけで至福のひと時です♪ ただし、クロワッサンの場合、“焼きたて”とは言うものの、オーブンからだした直後は、まだ生地の中にバターがシュワシュワと残っていますから、少し冷めてバターがすっかり蒸発し、生地がパリッとしたくらいがちょうど良い食べ頃なんですね。
そして一口かじると、生地がうずを巻いたように層を作り、その層と層の間に空洞が見られると・・・ はい。今日もおいしいクロワッサンができました~♪

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 端っこの余った生地にはチョコレートを包んで、ミニのパン・オ・ショコラを作ります。
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# by milkieko2 | 2007-03-10 02:24 | 65.私のクロワッサン
                 さてさて前回に引き続きパリのパン屋さんのお話です。

地図を持たずに歩いても、必ずパン屋さんに遭遇する。そう感じるほど、パリの街ではいたるところでパン屋さんに出会います。それも個人店が多いのか、お店の雰囲気は実に様々。並んでいるパンはフランスパンやパン・ド・カンパーニュの大きなものから、小型のプチパン、レーズンパンにブリオッシュはもちろん、サンドイッチなど、どれも食欲をそそるものばかり…。そしてお隣りには必ずといって良いほど、甘いお菓子のスイーツ類が美しく並んでいて、どこも個性がきらりと光っています。

クロワッサンを一個とってみても、お店によってその形や色、味や食感はまるで異なります。今回はどこのお店でも一番シンプルなバター入りのクロワッサンを選んで購入しましたが、お皿の上に並んだクロワッサンたちはそれぞれに違うお顔をしていて、どれもとっても魅力的でした。そんなクロワッサンたちを見て、「へぇ~、こんなに違うもんなんだなぁ~」と主人も一言。 ほ~んと、どの姿もとってもかわいいのです。

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さらに見た目も違えば、もちろんお味だって…。 塩気を感じるもの。ちょっと甘い生地。これはバターの香りが濃厚、あら、卵の風味? こちらは軽い口当たり、こちらはちょっと重たいなぁ~、という感じ・・・。またクロワッサンの大切な食感もサクサクっとしてるのもあれば、シャリシャリっとしているのもあり、特に今回はしっとりとしているものを多く感じ、これは私にとっては意外な発見の一つでした。

さぁ、どれがお気に召すのやら…、それはもう好みの問題になってきますので、色々なご意見が分かれるところだとは思います。しかしあえて私好みで順位をつけるとするならば…

第一位は~! パリの街・20eの高台にあった「Ganachaud」(ガナショー)のクロワッサンです! こちらでは三台ある釜のうち、二台は薪をくべるスペイン釜を使用しているそうで、店内は炭の匂いに包まれていました。その釜で焼かれたクロワッサンは、生地からも炭の香りが漂ってくるうえに本当にサクッサクッ。お口の中ではバターの香りがじわじわと広がって、こげ具合の風味とちょうどよく重なります。そして甘さを押さえたお味はまさに大人のお味。これなら何個でも食べられちゃうなぁ~(笑)。

そして第二位はやはりさすがの「Poilàne」(ポワラーヌ)。サクサクとした食感と風味を感じるおいしいお味は文句なし! おまけにこちらに並んでいるパンはどれも上品なものばかりで、あれもこれも、とついつい手が伸びでしまいました。中でもSさんご推薦のTartele de Pommes(リンゴタルト)は本当においしかった~♪

それから第三位は「Le moulin de vierge」(ラ・ムーラン・ド・ラ・ビィエージュ)のクロワッサンでしょうか。店構えもアンティークで素敵でしたが、クロワッサンもなかなかのお味。生地はしっとりとしているのだけれど、それでいて食感はサクサクとしているのですよ。食べきった時は少し重たい感じがしましたけれど、また食べたいな…って思わせてくれるおいしさでもありました。

以上が独断と偏見で選んだ私の入賞クロワッサンたちです。
もちろん、このほかにもバゲットやブリオッシュなど、その他のパンのお味見も、ちゃっかりとしてきてはおりますが、食べ比べはまた次の機会にしたいと思います。さすがにたくさんのおいしいクロワッサンを一度に食べてきてしまったので、私の体重もしっかりと増えました(笑)。 しばらくはまたParisを夢みることにいたします。 

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「クロワッサンを一つ下さい。」と言うと、店員さんがただ紙にくるくる~と包んで、両端をねじって「ハイ」と渡すだけなんです。でもその姿さえとってもおしゃれに感じてしまう・・・。それがパリの魅力なのでしょうか?
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# by milkieko2 | 2007-02-25 07:42 | 64.パリクロワッサンの旅・後
行って来ましたぁ~、あこがれのParis!
カーニバルで賑わうドイツを脱出し、ここから車でベルギーを横断し、一路パリまで約5時間弱。大都会パリの街が近づくにつれて、気分はドキドキわくわく・・・。下町とは言え東京生まれ、東京育ちだった私が、初めて期待と不安に胸を膨らませ、都会にあこがれる。という気持ちを理解できた貴重な瞬間でした(笑)。

もちろん私の目的はパン屋さん巡りです。今回は私の愛読書「パリのパンを作りませんか。」(旭屋出版MOOK)とパリ行きにあたり、たくさんの情報を提供してくださったSさんからお借りした6冊の本を頼りに、三日間で回ったパン屋さんの数は全部で21軒。そこでターゲットをクロワッサンに絞って21個のクロワッサンの味比べをしてきました!

以下に私の回ったパン屋さんをご紹介します。

e0073947_4453178.jpg1.Max Poilane(マックス・ポワラーヌ)
87 rue Brancion 75015 Paris
大きくて丸いパン・ド・カンパーニュが仲良く立てかけられておしゃれ~♪






e0073947_451686.jpg2.A LA GERBE DE BLE
60 rue St-Blaise 75020 Paris
本には「Gosselin」(ゴスラン)という名前で紹介されていましたが、お店の名前が変わっていました。迷って探している時に、近くにいたおばあちゃんに訊ねたら、ゴスランで通じましたけど(笑)。



e0073947_459165.jpg3.Ganachaud(ガナショー)
150 rue Menilmontant 75020 Paris
日曜日の午後1時半過ぎに訪れたせいか、パンの数はもう残りわずか。店内いっぱいに炭の香り。店員のおばさんに「日本人か?」と聞かれ、「ウィー」と返事をしたら、「こんにちは」「ありがとう」「さようなら」と日本語のサービス(笑)。


e0073947_713972.jpg4.La Coupole(ラ・クポール)
102 Bd de Montparnasse 75014 Paris
パン屋さんではありませんが、カフェの朝食セット(8.50ユーロ)です。絞りたてのオレンジシュースもおいしかった♪




e0073947_7175359.jpg5.Malo
54 rue de Sevres 75007 Paris
本には「Steff」という名前で紹介されていますが、こちらも名前が変わっていました。






e0073947_7221256.jpg6.Poilane(ポワラーヌ)
8 rue de Cherche Midi 75006 Paris
日本へもパン・ド・カンパーニュが空輸されているほど有名なお店。店内には雑貨も置いてあります。





e0073947_7265523.jpg7.Gerard Mulot(ジェラール・ミュロ)
76 rue de Seine 75006 Paris
お菓子屋さんと言えるほど、豊富なスィーツ。パンの値段は高めです。






e0073947_733713.jpg8.Julien(ジュリアン)
75 rue St-Honore 75001 Paris
かわいい店内。お菓子も豊富でした。







e0073947_7372355.jpg9.Caron(キャロン)
26 rue du Faubourg Paris
お昼前に訪れたのに、クロワッサンは売り切れ。仕方なくミニクロワッサンを買いました。





e0073947_7415213.jpg10.Fauchon(フォション)
28 Place de la Madeleine 75008 Paris
高級総合食材店






e0073947_7452694.jpg11.Bigot
11 rue Gustave Flaubert 75017 Paris
日本でも有名なビゴさんの弟のお店ということでしたが、店名が変わっていました。





e0073947_7484217.jpg12.PAUL(ポール)
さすが人気のチェーン店。こちらは道具街の近くにあったポールです。かなり並んでから買いました。






e0073947_751507.jpg13.Stohrer(ストレール)
51 rue Montorgueil 75002 Paris
製菓で名高いお店だそうです。「アリババ」がおいしかった♪






e0073947_9155253.jpg14.Alain Brule
ストレールの隣にあったパン屋さんです。飛び込みで買いましたが、味はイマイチ。







e0073947_872991.jpg15.La flute gana
こちらも飛び込み。偶然にも紙の包みが行きたいパン屋さんの名前だったのですが、本で紹介されている店構えとはかなり違う…本物かな?





e0073947_8105954.jpg 16.La Grande Epicerie Paris
デパート内にあったおしゃれなパンコーナー








e0073947_9182183.jpg17.Le Moulin de la Vierge(ラ・ムーラン・ド・ラ・ビィエージュ)
105 rue Vercingetorix 75014 Paris
アンティークな店内は見応えあり。






e0073947_8182073.jpg 18.Poujaran(プージョラン)
20 rue Jean Nicot 75007 Paris
パリで最も有名なパン屋さんという前評判通り、素敵なお店でした。






e0073947_9211058.jpg19.Laduree(ラデュレ)
16 rue Royale
マカロンで有名なお店ですが、はじめはパン屋さんとして開業したとのことで、マカロンと一緒にクロワッサンを買いました!





e0073947_8331074.jpg20.ERIC KAISER
Galeries Lafayette内 40 BadHaussmann
日本でおなじみのパン屋さんメゾンカイザーの本店と呼んで良いのでしょうか…? 実は日本で食べたクロワッサンのほうがおいしかったんですけど…



e0073947_8425559.jpg21.Dalloyau
Galeries Lafayette内 40 BadHaussmann
こちらもERIC KAISERのお店と同様、デパート「Galeries Lafayette」のグルメ館にありました。




                  さてさて、次回もクロワッサンのお話が続きます…。




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精力的にパン屋さんを回れたのはナビと主人と車のおかげ。
パリの道路は車が入り乱れて運転は怖いと言うけれど、主人はゴーカートを運転しているようだと、すっかり上機嫌でした。
ちょっと、かなり運転が荒くなったんじゃない?
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# by milkieko2 | 2007-02-24 10:05 | 63.パリクロワッサンの旅・前

62.かんたんトリュフ

バレンタインデーが近づいてくると、お教室では「何を作る?」と手作りお菓子がちょっとした話題となります。そんな時は、手軽に作れてとってもおいしい「かんたんトリュフ」をご紹介しています。

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e0073947_810955.jpg材料は50ccの生クリームと刻んだチョコレート100g。これをボウルに入れて湯せんにかけて溶かします。平たい皿の上に溶かしたチョコレートクリームをスプーンで適当にすくい、間隔をあけて円形に落とし、ラップをして冷蔵庫で2時間以上冷やします。冷やす理由は作業をしやすくするためですので、お急ぎの場合は冷凍庫へ30分入れるだけでも良いですし、お時間のある場合は冷蔵庫で一晩休ませてもOKです。

次に別のお皿に無糖ココアを用意します。冷えてかたまったチョコクリームをゴムべらなどで取り、手のひらで素早く丸めてココアの上に落とし、ココアをまぶしながら形を整えて、銀カップなどに一個ずつ入れて出来上がりです。

手の温かい方は丸い形にこだわっていると、手のひらの中でどんどんチョコレートが溶けてしまいますので、しっかりとチョコを冷やしてから、猛スピードで手早く丸めてってください(笑)。

チョコレートのお味はビター味でもミルク味でももちろんミックスされても…お好みで。ただしチョコレートは製菓用を使用したほうが湯せんでも均等に溶けて扱いやすく、お味も良いのでオススメです。
いずれにしてもお口の中でチョコクリームがとろ~りととろけるソフトな食感は、ほんのひと時でも、幸せな気分になれること、間違いありません♪

またアイスなどにかけるチョコシロップ(HERSHEY'Sなど)がいっぱい余ってる~(泣)と言う方がいらっしゃいましたら、卵3個を全卵のまましっかりと泡立てて、そこへ200ccのチョコシロップとレンジで溶かしたバター80gを加え、ふるった小麦粉120gとベーキングパウダー小さじ1を混ぜて180度のオーブンで25~30分焼けば、簡単にチョコレートケーキを作ることができます。

e0073947_817973.jpg上面もしっかりと膨らみボリュームもありますので、18cmの丸型で焼いて、前述のトリュフに使う溶かしたチョコクリームをケーキの上から流しかければ、チョコクリームがガナッシュ風にコーティングされて、ちょっとおしゃれなチョコレートケーキに変身します。もちろん油をぬった耐熱容器に生地をそのまま流し入れて焼き、カントリー風に生クリームを添えても素敵ですね。

とは言え、チョコレート好きな我が家では、バレンタインデーに関係なく、チョコレートやココアを使ったデザートは好評なのですが、やはり私にとってバレンタインデーはいくつになってもちょっと特別な日・・・? もちろん、この日は息子たちのためではなく、主人のために愛を込めて作りましょう~(笑)。そんな気持ち…いつまでも大切に持ち続けていきたいですね。

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今年のバレンタインデー用クッキーです。クリームチーズとチョコチップを加え、ハートの形に焼いてみました♪
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# by milkieko2 | 2007-02-14 08:32 | 62.かんたんトリュフ
白米よりもパンが好き♪ お米を食べた後はどうも胃腸がずっしりと重い。そんな私は数年前から三度の食事の炭水化物をほとんど麦類から摂取しているという、ちょっと変わり者でございます(笑)。もちろん主人とよく食べる息子たちは、毎日、しっかりとご飯を食べますから、食事の時に用意するパンは私だけの特別なメニューです。

しかし自分のために準備するものは、時間と労力をなるべく最小限に押さえたいもの。されどお腹も心も満足のいくおいしいパンを毎日、食べた~い! そこで前の晩にお米をといで炊飯器にセットするのと同じ感覚で、明日の分の食卓パンも前日に準備してしまおう~、というのがお手軽冷蔵発酵パンなんです。

e0073947_6522463.jpgまずボウルに生イーストを6gくらい(約1/8個)くずし入れ、常温のミネラルウォーターを60gほど注ぎます。スプーンでかき混ぜてイーストが溶けたら、粉を100gと塩を小さじ2/3弱ほど加え、泡だて器の羽根を使って1~2分かき混ぜます。ここでは粉と水分がきちんと混ざれば良いだけのことですから、捏ねるというよりは混ぜる、といった感じでしょうか。生地もかなりベトベトした状態で、手でさわるとくっついてきますので、そのままゴムベラなどで生地をボウルの真ん中にまとめ、ラップをして翌日まで冷蔵庫で休ませます。

粉は栄養が丸ごとつまった小麦やディンケル粉の全粒粉、細かく挽いたライ麦粉をよく使いますが、もちろん色々なお粉をミックスしても毎回、違った風味を楽しむことができます。粉の種類によって、多少、お水の量は前後しますが、そのへんはあまり気にしません(笑)。

e0073947_6544113.jpgそして翌日の朝は冷蔵庫から取り出してきた生地を、すぐに軽く丸め直して平らにし、包丁で三つに切ってそのまま天板に並べます。前日にはかなりゆるめだった生地も、冷蔵庫で一晩、ゆっくりと発酵させてあげることで、翌日には打ち粉のいらない扱いやすい生地へと変身しているんです。

ただ冷蔵庫から取り出したばかりの生地は、まだ冷たくてかたいため、いきなり凝った形に成型することはできません。こんなふうに全く成型せずに分割したままの形で焼くパンをリュスティックと呼びますが、酵母や粉の風味が直に伝わってくるため、本来は天然酵母を使った生地などによく用いられています。

さて生地は二次発酵もさせずに、そのまま冷たいオーブンの中に入れて、それから温度を220度に設定し、約30分ほどかけて焼き上げます。こうしてじっくりと焼くことによって、生地の中にこもりがちなイースト臭も消え、愛着のある食べやすい形のとっても味わい深いパンが完成するんです。

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もちろん、かぼちゃやひまわりの種などのトッピングやゴマ、くるみなどを生地の中に混ぜ込むなど、応用は自由自在ですが、最近は、松の実を生地の中に加えたパンが私の大のお気に入りとなっています。パンをかじった時に、噛み応えのあるしっかりとしたパン生地の間から、松の実のやわらかい食感がお口の中でプチプチっ~と広がる感じが何とも言えずクセになるおいしさなんですよ。

e0073947_6295642.jpgこの松の実との出会いは、隣町にあるスウェーデンの家具と雑貨のお店「IKEA」にありました。食品売り場のインビスで「スウェーデンブロート」として売られていたのです。このパンは直径30cmほどのビックサイズでしたが、ライ麦の香りと松の実の食感に感激し、食べ始めると手と口が止りませんでした(汗)。以来、私も冷蔵発酵の生地の中に松の実やさらにそれよりも小粒の杉の実を加えるようになったのです。

右写真はIKEAの「スウェーデンブロート」 北欧では良質のライ麦を使って薄く焼き上げます。

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                左・松の実、右・杉の実

さてこの焼き立てのパンに、パセリ2束とセロリやトマト、レモン、バジルなどをミキサーにかけた特大のフレッシュ野菜ジュースを添えると、私の定番の朝ごはんとなります。ちょっと疲れてるなぁ~と思った時にはパンにバターをたっぷりぬって、エネルギーを充電! でも、ついつい食べ過ぎてしまわないように、パンはなるべく少ない分量で作り、いつも焼き立てを味わうように心がけています。
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# by milkieko2 | 2007-02-08 07:17 | 61.朝ごはん①冷蔵発酵パン
前回のお話に登場したドライイーストは、実は「インスタントドライイースト」と呼ぶのが正しい呼び方です。予備発酵なしで粉に直接混ぜて使えるのですから、まさしく“インスタント”ですよね。スーパーなどで市販されている物はほとんどがこのタイプなので、一般的にもこちらを広く「ドライイースト」と呼んでいるのが現状です。

一方、本来のドライイーストは、まずはじめにぬるま湯に混ぜて予備発酵をさせてあげる必要があるため、使用前に少し手間がかかります。先日、ベルギーで買ってきた大きな粒子のドライイーストがこのタイプのものでした。知らずにそのまま使ってしまった時は、かなり出来の悪い膨らみ方で唖然としましたが、きちんと予備発酵させたものは、ちゃんと膨らんでくれたので、ほぉ~っ。危うくベルギーのドライイーストの印象が悪くなるところでしたけれど、慣れないせいかどうも使い勝手がよくありません。

ところでこれらのドライイーストには、万国共通に乳化剤という添加物が入っています。乳化剤とはお互いに混ざらないものを均一に混ざり合った状態にするためのもので、マヨネーズやアイスクリームなど身近な食品に数多く利用されています。そしてこの場合の乳化剤は、でんぷんの表面に吸着して、油脂類を均一に分散させ、パンのやわらかさを保つ働きがあるとのこと。

日ごろ、なるべく添加物を排除したいと思っている私としては、日本語表記を見てはじめて知ったこの事実に、少なからずショックを受けました。今の世の中、手軽や便利さを追求し、食もそれに頼ってしまうと、どうしても添加物を口にしなければならず、本来の自然の姿を求めれば求めるほど、実は努力と根気と忍耐が必要な時代なんですよね~。

そしてこんな私には、もちろん天然酵母を使うのが一番だとは思うのですが、いえいえもう一つ強い味方がおりました。それが生イーストです。ここドイツでは、どこのスーパーの冷蔵コーナーを訪ねても生イーストが気軽に購入できるのですから、なんと恵まれた環境なのでしょう♪ しかも一個10セント弱(約15円)という安さで、一包の内容量が42g。これを500gの粉に混ぜて使うと、大きなパンが一度にどか~んと作れちゃうんです(笑)。もちろん添加物なし。ここはぜひ、健康のためにも、大いに生イーストを使いましょうよ!

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ではドライイーストと生イーストの膨らみ具合に違いはあるのでしょうか? 実際に比較してみた写真をご覧ください。左側が生イースト、右側がドライイーストを使用したもので、それぞれ粉の分量に合わせてイーストを混ぜてから捏ねて、35度の発酵器の中で1時間弱、同時に休ませたものです。

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あきらかに左側の生イーストを使用した生地のほうが大きく膨らんでいて、見た目にもその違いがはっきりとわかりますよね。それに生イーストはパンの風味を豊かにしてくれるのも確かな事実なんです。

さてこの生イーストの使い方ですが、私は最初にボウルの中に生イーストを適当にくずし入れ、そこへ人肌に温めた水分を加えて、スプーンでよくかき混ぜます。時間がある時はここへお砂糖の半量を加えてふきんをかけて10分くらい放置しておくと、発酵力がアップします。それから粉と砂糖、塩を加え、さらにスプーンでかき混ぜて生地がだいたいひとかたまりになったところで台の上に取り出し、捏ね始めます。バターが入る場合はこの後に加えます。

お教室では300gの粉で生地を作ることが多いので、生イーストは半量を使用しますが、残ったイーストはきちんと包みなおして、さらにアルミホイルでくるみ、冷蔵庫で保管。使いかけのイーストはなるべく3日以内には使うようにしています。

と言うのもこれは生ものだから。空気が触れるとどんどん酸化して発酵力が落ちますし、購入時もなるべく新鮮なものを選んでは買って来て、すぐに冷蔵庫へ待機させます。消費期限が過ぎてしまうと、庫内で保管していてもカビがはいてきますから、忘れずに早めに使ってあげてくださいね。

ところでこんなに身近に生イーストが売られているということは、ドイツ人も家でよくパン作りをするのかな…??? と言うのがいつも疑問に思うところ。もっともケーキの生地にも発酵生地をよく使いますから、需要は多いはずなのですが、今まで買っている人を見たことがないんです。そんなわけで購入時には売り場の前で仁王立ち。消費期限チェックにはついつい熱が入ってしまいます(笑)。
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# by milkieko2 | 2007-02-02 05:12 | 60.イースト・生イースト編