31.揚げパンの話 ドーナツ編
2006年 03月 02日
さてさて、前置きが長くなりましたが、このカーニバルの名物に「Berliner(ベルリナー)」と呼ばれる揚げパンがあります。一次発酵させた生地を丸く形作り油で揚げて、あとから絞り出し器を使ってパンの中にジャムを注入し、グラニュー糖がたっぷりかかっている菓子パン。今では一年中、パン屋さんで買うことができるので、あまり季節感がありませんが、それでもこの時期には写真のような普段とは一味違ったカーニバル用のベルリナーがお目見えしていました。
しかし私の口にはちょっと甘すぎるベルリナー。やはり揚げパンはグラニュー糖だけをかけたシンプルなものが私は好きです。お教室では基本コースの四回目にイーストドーナツを作りますが、形は生地を細長く伸ばして両端を手に持ち、それぞれ反対方向に手を動かしながら、自然に生地をねじった「ねじりドーナツ」です。そして半分の生地をソーセージを巻いて揚げソーセジパンにします。その際、たいていはくるみパンやぶどうパンを同時進行で作るのですが、他のパンがオーブンの中で膨らんでいる焼き時間の間に、後から成形したドーナツのほうが先にできあがってしまうので皆さんもびっくり。揚げパンの場合、室温で二次発酵をする必要はなく、中温の油の中ですぐに膨らんで大きくなるので、両面、きれいに焼き色がついたらもうできあがり♪というわけです。そして熱いうちにグラニュー糖をかけるだけ。イーストドーナツはベーキングパウダーで作った生地よりも仕上がりが軽く、口当たりが良いのが特徴です。
またグラニュー糖の代わりにきな粉にお砂糖を少し混ぜた「きな粉揚げパン」はいかがでしょう? 実はこれ、小学校の時に給食で出た思い出の味なんですが、どうやら地域限定品だったようで、食べたことのある方は意外に少ないのです。とってもおいしいんですけどね~。
さぁ、皆さんはどんな揚げパンがお好みですか?
油の中でとじ目が開かないよう、しっかり生地をとじるのが上手に仕上げるコツです。