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こんにちは~♪ ドイツのデュッセルドルフでパン教室を開いています。パン好き、粉好きのmilkiekoと申します。ドイツの暮らしや食材、日ごろ感じる小さな私の想いをご紹介しています。


by milkieko2

31.揚げパンの話 ドーナツ編

カトリック教会の暦で祝日等が定められているドイツ。先週の木曜日(Weiberfastnacht=女性の無礼講の日とされ、男性はネクタイを切られる日)に始まったカーニバルは月曜日のRosenmontagで最高潮を迎え、灰の水曜日と呼ばれるAschermittwochからは、断食を通してイエス・キリストの復活を迎えるための40日間の準備期間に入ります。そこでその前にお肉を食べてお酒を飲んで仮装してドンチャン騒ぎ~というのがカーニバルと呼ばれる謝肉祭のこと。ここデュッセルドルフはケルン、マインツと共にカーニバルを盛大に催すことで有名で、息子たちの学校も、木曜日にはそれぞれ仮装などして学校へ出かけ、持ち寄りでパーティーをした後は、授業も火曜日までお休みとなり五連休。この間、街は様々な格好をした人々で溢れて賑わい、所々で仮装行列が繰り出し「ヘラオ~」とカーニバルの掛け声が飛び交うのです。それにしても日ごろは黙っているとお顔が怖いドイツ人の180度違うこの陽気な姿を見るにつけ、「飲んで騒ぐことが本当に好きなドイツ人」という印象を強く受けます。

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さてさて、前置きが長くなりましたが、このカーニバルの名物に「Berliner(ベルリナー)」と呼ばれる揚げパンがあります。一次発酵させた生地を丸く形作り油で揚げて、あとから絞り出し器を使ってパンの中にジャムを注入し、グラニュー糖がたっぷりかかっている菓子パン。今では一年中、パン屋さんで買うことができるので、あまり季節感がありませんが、それでもこの時期には写真のような普段とは一味違ったカーニバル用のベルリナーがお目見えしていました。
しかし私の口にはちょっと甘すぎるベルリナー。やはり揚げパンはグラニュー糖だけをかけたシンプルなものが私は好きです。お教室では基本コースの四回目にイーストドーナツを作りますが、形は生地を細長く伸ばして両端を手に持ち、それぞれ反対方向に手を動かしながら、自然に生地をねじった「ねじりドーナツ」です。そして半分の生地をソーセージを巻いて揚げソーセジパンにします。その際、たいていはくるみパンやぶどうパンを同時進行で作るのですが、他のパンがオーブンの中で膨らんでいる焼き時間の間に、後から成形したドーナツのほうが先にできあがってしまうので皆さんもびっくり。揚げパンの場合、室温で二次発酵をする必要はなく、中温の油の中ですぐに膨らんで大きくなるので、両面、きれいに焼き色がついたらもうできあがり♪というわけです。そして熱いうちにグラニュー糖をかけるだけ。イーストドーナツはベーキングパウダーで作った生地よりも仕上がりが軽く、口当たりが良いのが特徴です。
またグラニュー糖の代わりにきな粉にお砂糖を少し混ぜた「きな粉揚げパン」はいかがでしょう? 実はこれ、小学校の時に給食で出た思い出の味なんですが、どうやら地域限定品だったようで、食べたことのある方は意外に少ないのです。とってもおいしいんですけどね~。
さぁ、皆さんはどんな揚げパンがお好みですか?
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油の中でとじ目が開かないよう、しっかり生地をとじるのが上手に仕上げるコツです。

by milkieko2 | 2006-03-02 04:55 | 31.揚げパン