そして必ず忘れずに購入するのが小麦粉。どこのスーパーにもたいていは2、3種類のメーカーの違う小麦粉が並んでいますので、その中から言葉の解読はカンを頼りに、どれにしようかとあれこれ迷いながら選び、そしてやっと手にした小麦粉は、毎回、重たいお土産ではありますが、ずいぶん安上がりなお買い物であることに間違いありません(笑)。そして家に帰ってから、まずはパン焼き器で食パンを焼いて膨らみ具合を比較するのが好きなんです。
そこでこの冬休みは、近隣国へ小旅行に出かけた際に、小麦粉と一緒にドライイーストを買って集めてみました。
上の写真は左からフランス、日本、ドイツのドライイーストを使ってそれぞれ同じ条件の下で焼いた食パンです。結果はどれも同じように膨らんで特に違いは感じられませんでしたが、それでも国によって一包のイーストの分量が違っていたり、粒の形状が粗かったり、細かかったりと特色は様々です。特にベルギーのドライイーストは今までになく粒が大きくてびっくりするほどでした。
日本からは日清のスーパーカメリヤを買って来ましたが、最初に封を切りパン焼き器で焼いた食パンは、三男と思わず「でかいね」と顔を見合わせるほどの良い出来栄えだったにもかかわらず、その後は他国のイーストを使った食パンとそれほど変わりのない焼き上がりが続いているので、日本のが何より一番です、とは語れないように思います。それにこの製品の原産国はフランスとなっており、「パン「コツ」の科学」という本によるとドライイーストの大半がヨーロッパから輸入されているとのこと。イーストに関してはこちらで購入したものを使っても、焼き上がりにはそれほど差がないことを実感しました。
それでもベーコンエピにはフランスのドライイースト、ベルギー風ワッフルにはベルギー産、ライ麦パンにはドイツのHEFE…なんて、パンの種類によって気ままにドライイーストを使い分けてみたら、これこそ本当に贅沢な楽しみ方の一つなのかも知れません(笑)。
パンにとっては命の基となるイーストだけに、今後も深くこだわってみようと考えています。
左からドイツ、ベルギー、日本、フランス2種類のドライイーストです。
☆ちょっと一言☆
ドイツのスーパーでよくみかけるお菓子の材料などの製品にDr.Oetkerという大手の会社の商品があります。オランダ、ベルギーでもドイツ同様に同じ商品のドライイーストが売られていました。いわゆるブランド品にあたるため、お値段も少し高めです。ただこちらのドライイーストに関してはお教室で膨らみかたに不満を持つ声を、時々耳にします。ですので今回はあえて対象外といたしました。そのためオランダ・ユトレヒトではドライイーストを買うことができませんでしたので、この次にオランダのどこかの街を訪れるときは、忘れずにドライイーストを買ってこよう~と思っています。